黒部峡谷、越冬へ準備 宇奈月駅 地震影響で物資運搬5分の1
黒部川上流の宿泊施設用越冬物資の運搬が10日、黒部市の黒部峡谷鉄道宇奈月駅で行われ、厳冬期にダムの管理や工事に当たる従業員の冬支度を整えた。能登半島地震で鐘釣(かねつり)橋が損傷し、トロッコ電車が猫又駅までの折り返し運行のため、宇奈月駅からは昨年の5分の1となる3・4トンの食料や日用品を駅下流の猫又合宿所と出し平ダム寮に届ける。 作業員が白菜やネギ、飲料水が入った段ボール箱を貨車に詰め込み、工事用列車で猫又合宿所に届けた。トロッコ電車の運休中は「逓送(ていそう)さん」と呼ばれる運搬業者が新聞や生鮮食品を背負い、線路を歩いて届ける。 関西電力北陸支社によると、猫又駅から上流の宿泊施設7カ所は長野県大町市からトラックやワゴン車で運搬する。13日まで計17トンを荷上げする。