鹿児島の百貨店山形屋私的整理へ 負債360億円、営業は継続
鹿児島県唯一の百貨店、山形屋(鹿児島市)は10日、私的整理の一種である「事業再生ADR」を第三者機関に申請し、受理されたと発表した。負債総額は約360億円。売り上げ低迷の長期化に加え、新型コロナウイルス禍で販売不振に拍車がかかり、経営が悪化した。営業は継続する。 申請したのは、グループ会社で宮崎市などにある各店舗と、子会社で食品スーパーを展開する山形屋ストア(鹿児島市)など計17社。 5月下旬の債権者会議で取引がある全金融機関の同意が得られれば、事業再生計画案の実行に移る。 山形屋は約270年の歴史を持つ。同社は「地域の発展に貢献できるよう経営改善に取り組む」とのコメントを出した。