今や少数派? 3社の家庭向けネットワークカメラで「PCブラウザ経由での閲覧機能」を比較した
スマートフォンが普及する以前の家庭向けネットワークカメラと言えば、映像のチェックはPCで行うのが一般的だった。外出先から映像を見るには、PCを持ち歩かなくてはいけないことに加えて、ルーターのポートを開放するなど複雑な設定が必要で、何かと苦労させられたものだ。 【写真】Amazonのライト内蔵防犯ネットワークカメラ「Ring Spotlight Cam Plus」 しかしここ10年ほどは、スマホ利用を前提としたネットワークカメラが多数登場したことにより、今では難しい設定をせずにクラウド経由で外出先から映像を見ることができる。昔を知るユーザーから見ると、まさに隔世の感といったところだ。 こうした経緯もあって、現在の家庭用ネットワークカメラは、PCビューアにかなりの機能差がある。スマホとほぼ同等の機能を備えているメーカーもあれば、PCからの閲覧はあくまでサブと割り切り、機能を絞り込んでいるメーカーもあるといった具合だ。 今回は、「Google Nest」に「Amazon Ring」、そして「Arlo」という主要3社の家庭向けネットワークカメラについて、それぞれのPCビューアの使い勝手をチェックした。家庭用ネットワークカメラを購入するにあたり、スマホだけでなくPCから見る可能性があるのならば、これらは知っておいて損はない。
スマホとほぼ同じ機能が用意された「Google Nest」
最初に紹介するのは、Googleの「Nest」シリーズだ。Google Nestは「ウェブ向け Google Home」にアクセスすることで、Google Nestの有料プランに契約したカメラの映像を閲覧できる。Google買収前の旧Nestブランドのカメラは非対応とされているが、国内はGoogle Nestブランドに代わってから提供が始まった経緯もあり、問題はないだろう。 できることはスマホアプリとほぼ同一で、単体もしくは複数のカメラを並べてライブで閲覧できる他、マイクとスピーカーを使ってカメラの前の人と会話することも可能だ。スマホからの閲覧と同じく、映像にほとんどタイムラグがないのも、他社と比較して有利なポイントである。ちなみに、ピクチャインピクチャにも対応している。 モーションを検知した過去の録画内容をタイムラインで表示し、クリックで再生できたり、クリップを切り出してダウンロードしたりする機能も用意されている。手動での静止画撮影および録画機能がないのが気になるくらいだ。 惜しむらくは、バッテリー駆動のカメラについては、ライブ映像の連続表示が5分と制限されているせいで、自宅の周辺に不審者がうろついていて、しばらくの間、全てのカメラを使って監視したいといった連続表示用途では極めて使いにくいことだ。バッテリーを消費してでも連続表示したいケースはあるはずで、ここはもう少し自由度を高くしてほしいところではある。