今や少数派? 3社の家庭向けネットワークカメラで「PCブラウザ経由での閲覧機能」を比較した
過去録画表示機能なし、ライブ表示に特化した「Ring」
Amazonの「Ring」シリーズは、ブラウザからカメラを視聴できる「ライブビュー」機能を提供している。スマホアプリの全機能がそのままのレイアウトで提供されているわけではなく、あくまでもライブ映像の閲覧にフォーカスした機能だ。 カメラはマルチビューで、最大4台のカメラを同時に見ることができる。2×2で見たり、1つのカメラをメインで表示し、残り3つを下段に並べたりするレイアウトも可能だ。各カメラは、マイクやスピーカーを通じての会話もできるなど、ライブでの閲覧にまつわる機能は充実している。発生したイベントの通知を、デスクトップで直接受け取れる機能もある。 その反面、Google Nestや後述するArloのように、過去の録画を参照することはできない。また手動での録画および撮影もできないなど、ビューアとしての用途に特化しているため、スマホアプリと比べるとできないことが多い。 そのビューアに関しても連続表示時間には制限があり、約12分程度で接続が終了する。5分を経過すると強制切断されるGoogle Nestよりは実用性は高いのだが、Google Nestと違い、バッテリー駆動のモデルだけでなくACアダプター駆動の屋内モデルまで併せて切断されるのは、どうにもふに落ちない。ぜひ改善してほしいポイントだ。
アクティビティーゾーンの設定まで行える「Arlo」
今回紹介する各社のカメラの中で、PCからの閲覧機能が最も充実しているのは、前回の連載でも紹介した「Arlo」だ。 内容はスマホアプリとほぼ同じで、「ダッシュボード」で3つのステータスを切り替えられ、「フィード」では全カメラで検出されたモーションが、「デバイス」では各カメラの映像を表示したり、そのカメラで検出されたモーションを日付指定で振り返ったりできる。 これ以外にも、アクティビティーゾーンの設定など、カメラ自体にまつわる各種設定もスマホアプリと同様に行えるので、スマホアプリは不要と言ってもよいほどだ。むしろスマホから見る可能性が低く、PCからの閲覧がメインとなりそうであれば、このArloを選ぶのは間違っていないだろう。 ネックなのは、ブラウザによっては少々表示が乱れる場合があることだ。日本語化の影響なのか、それ以外の要因なのかは不明だが、うまく表示できない場合はブラウザを変えてみるとよい。また同一ネットワーク内で同時にログインできるのは1台だけなので、スマホにPCブラウザなど、複数のビューアを切り替えて使っているならば、ややわずらわしさを感じる可能性はありそうだ。
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