TVRが本当に復活するなら今が買い時!?「グリフィス500」なら500万円で極上車が手に入る!「ファーストクラスの居心地のコクピット」とは
1990年代英国製スポーツカーの雄、TVRグリフィス500
1980~1990年代の「ヤングタイマー・クラシック」が、クラシックカー・マーケットの主役の一端を担うようになって久しいです。この時代には欧州のみならず日本からも数多くの魅力的なクルマたちが続々と誕生し、今や愛好家にとってのコレクターズアイテムと化していますが、今回はその時代のイギリス代表として、同じく英国の「アイコニック・オークショネアーズ」社が、2024年5月下旬に開催したオークションに出品させていたTVR「グリフィス500」をピックアップ。そのモデル解説と、注目のオークション結果についてお伝えします。 【画像】走行距離は約4万7700キロ! TVR「グリフィス500」を見る(全43枚)
TVRを復活させたマッスルカー的リアルスポーツとは?
社交ダンスの世界的聖地としても知られるブラックプールにて1947年に創業したTVRは、もともとエンスージアストのトレヴァー・ウィルキンソンが、自身のためのレース用マシンを製作したことに端を発する小規模コンストラクター。1960年代には「ヴィクセン」「グランチュラ」など、個性的なFRP製クーペボディを持つライトウェイトスポーツカーで成功を収めた。 また、北米フォードの「289」(4.7L)V8エンジンを小さなボディに詰め込んだモンスター、初代「グリフィス」なども販売して気炎を上げるものの、排ガス対策や安全対策で「スポーツカー冬の時代」と呼ばれた1970年代後半には、経営不振に陥ってしまう。 しかし、その後経営権を取得したピーター・ウィラーの精力的な経営によってTVR社は奇跡の復活を遂げる。そして、1980年代の終わりになるとTVRは角張ったウェッジシェイプのデザイン言語から決別。同社所属のスタイリスト、ジョン・レイヴンクロフトのデザインによる、よりなめらかで有機的なスタイリングを導入することになった。 この流れを決定づけたのが、TVRではしばらく途絶えていた「マッスルカー」的スーパースポーツとして、1990年にデビューした2代目「グリフィス」である。
当時のTVRにおける最高性能モデルだった
2代目グリフィスは、1960年代のオリジナルモデルの精神を色濃く受け継いだ、クラシックかつ軽量・パワフルな2シーターロードスター。完全アナログで、アシストなしの純粋なメカを楽しむドライバーだけにアピールするよう設計された。 TVRの伝統であるマルチチューブラースペースフレームに、FRPボディの組み合わせによってもたらされた公称1060kgという重量は、依然としてライトウェイトの部類に属する。いっぽうエンジンは大排気量・高トルクのローバーV8 OHV。当初は3950cc・235psでスタートするも、ほどなく4.3L版「430」や5L版「500」などの高性能バージョンも細かく設定されてゆく。 なかでももっともアイコニックな存在が、1993年に5Lにアップグレードされた「グリフィス500」。ローバーV8は345ps(340bhp)を誇り、ローバー・トレメック5速MTが組み合わされ、当時のTVRにおける最高性能モデルとなった。 その結果、グリフィス500は0-100km/hを4.1秒で加速し、100mph(約160km/h)にはわずか10.5秒で到達。最高速度は169mph(約270km/h)をマークし、世界のあらゆるエンスージアスト・ドライバーを失望させないだけのパフォーマンスを獲得した。 グリフィスはTVRにとって大成功作となり、2002年に生産が終了するまでにシリーズ総計で2350台以上がブラックプールの工場でハンドメイドされ、世界各国にデリバリーされたのだ。
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