【特集】依頼者も思わず涙「お母さん、喜んでくれていたら良いなぁ」思い出の着物が洋服として生まれ変わる!依頼者の想いに寄り添い、想いを形に…困難な裁断も完璧に仕立てる、凄腕“着物リメイク職人”に密着
■おしゃれが好きで頑固だった少女時代 独立して偶然出会った『着物リメイク』への想い
幼少期からおしゃれが好きだった上加世田さん。服飾の道を志したのは、高校3年生の時でした。 (上加世田さん) 「勉強ばっかりしていて何になるんやろうと思った時に、好きなことを仕事にしたいなって。『洋服の仕事…あ、専門学校行こう!』って、頑固なほどに決めました」
卒業後は、洋服の型紙を作る『パタンナー』として勤め、2015年にオーダーメイドの洋服店として独立。そこに偶然舞い込んできたのが、「タンスの中に眠っていた祖母の着物をドレスに仕立て直してほしい」という依頼でした。
(上加世田さん) 「おばあさんから頂いたものとか、自分が結婚するときに作ってもらった着物とか…それぞれに思い出やエピソードがあるんです。“物だけではない部分”を残すのは、すごく大事だなって。私がリメイクすることで、笑顔になってくださる方が増えたらいいなって」
■神は、細部に宿る― 一切妥協しない丁寧な仕上げに常連客も「見事やわ!」
常連客・荒川さんのコートのデザインが固まり、細かな調整を経て、いよいよ裁断へ。限られた生地を最大限に生かすため、上加世田さんが見出した策は…。 (上加世田さん) 「生地がこれだけ足りないので、別の部分の布を継いで使います」
2枚の布を繋ぎ合わせる際の『柄合わせ』にも、こだわりが光ります。ピッタリ合っている気がしますが…。 (上加世田さん) 「もうちょっと合わせられそうな気がするんです」 Q.妥協できないですか? (上加世田さん) 「妥協できないです(笑)」 納得するまで、譲りません。
(上加世田さん) 「繋がりました!良かったです。内袖の部分なので、手を上げない限りほぼ見えないんですけど、動いたら見える所なので、ズレているのと繋がっているのとでは違いますもんね」 神は、細部に宿る― 依頼者の想いを預かり、丁寧に仕上げていきます。
依頼から2か月後、いよいよ荒川さんにお披露目です。 (荒川さん) 「あぁ…いいね。着なくてもわかる」 (上加世田さん) 「あはは(笑)着てください(笑)」
【関連記事】
- 【特集】亡き母の着物はコートに…古くなった服を“蘇らせる”奈良のスゴ腕の縫製職人に密着 遠回りして見つけた“居場所”「東京にこだわる必要はない」
- 【特集】パートナー求めて二人三脚!入会費は約25万円、それでも婚活中の若者が続々集う『結婚相談所』 鏡が大好きなカウンセラーは、通算700人を結婚に導いた敏腕仲人!会員の幸せは自分の幸せ…“人生の岐路”に寄り添う彼女たちの素顔に密着
- 【特集】犯罪者の更生支援する若手社長が雇ったのは、4度服役した実の兄…弟への劣等感、社会への焦り、ぶつかり合う想い 「“この人の力になる”と決めたら、僕は徹底的にやる」再犯を防ぐため、必要なものとは―
- 【特集】「駐車スペースが足りない」“2024年問題”の裏で勃発する休憩所争奪戦!『働き方改革』で改善された社員の分は業務委託に…ドライバーに立ちはだかる“新たな壁”と“法の抜け穴”