中国の二輪メーカーCFMOTO「200馬力級の1000cc4気筒エンジンを発表、最高峰スーパースポーツ市場進出の宣言か」
中国のバイクってどんなものをイメージします?
中国製バイクといったら、どんなものを想像するだろうか。 50cc、100ccあたりのスクーターや、スーパーカブっぽいバイク(要はデッドコピー)……そんなイメージを抱いているとしたら、それは過去の話だ。 【画像13点】1000ccV型4気筒に675cc並列3気筒…中国「CFMOTO」の最新スポーツバイクを写真で解説! 普段からバイクの最新情報に触れている人はご存知だろうが、今や中国のバイクメーカーは高性能・大排気量モデルも手掛けるようになっている。しかも、バイクでは最高峰のジャンルとなる1000ccスーパースポーツ市場に進出し始めているのだ。 その一端として、世界最大級の二輪モーターショーとも言われるEICMA(ミラノショー:例年11月上旬開催)で見たCFMOTOというメーカーの展示を紹介しよう。最新中国製スポーツバイクはここまで来ている──。
中国「CFMOTO」は既にフルラインアップメーカーと言える存在
そもそもCFMOTOは既にフルラインアップメーカーといえる存在で 250cc単気筒のクルーザー、300cc単気筒、450cc並列2気筒のスーパースポーツ、800cc並列2気筒のネイキッドとアドベンチャーなどを様々な車種を展開してる。 CFMOTOは1989年の創業で、そこからしばらくは小排気量車の生産だけだったが、2005年にはATV市場へ参入。2013年にKTMの中国総輸入元となり、その後、KTMと提携を強めていく。2020年にはKTMと合弁会社を設立し、KTMの一部モデル・エンジンの生産を行っているほか(790デュークや790アドベンチャー)、KTMのエンジンを用いた自社ブランドのバイクも生産している。 また、近年はレース活動も行っておりMoto3とMoto2に参戦、2024年にはMoto3で世界チャンピオンを獲得している。
「CFMOTO」が披露した最高出力200馬力超の1000ccV型4気筒エンジン「V.04」
そんなCFMOTOがEICMA 2024で発表したのが「V.04」と名付けられた最高出力200馬力オーバーの1000ccV型4気筒エンジンと、コンセプトモデル「マスターオブスピード」だ。 まずは「V.04」エンジンだが、排気量997ccの90度V型4気筒で逆回転クランクを採用。ボア・ストロークは81mm✕48.4mmで、最高出力は1万4500rpmで154kW(209ps)以上、最大トルク114Nm(11.6kgm)というスペックも公表した。 とんでもない性能である。 次にコンセプトモデル「マスターオブスピード」に関してだが、これは完全にデザインスタディ的なものだろう。目を引かれるのは、フロントカウル先端の大型空力パーツ。まるでMotoGPマシンのようであり、近年の市販1000ccスーパースポーツにも取り入れられている要素だ。 V4エンジンとこんなシルエットのコンセプトモデルを同時に発表したのは、1000ccスーパースポーツ市場参入の宣言にほかならないだろう。 これを見て、気づく人は気づいたかもしれない。エンジン形式から逆回転クランク、ボア・ストロークまでドゥカティ パニガーレV4Rにそっくりじゃないかと。 「パクリだ」「コピーだ」という意見もネットなどで見られるが、特許や知的財産権などがどうなっているかなどは、その道の専門家に聞いてみないとわからない。一旦、その問題は置いておこう。