協定結び、地域活性化へ 和歌山県上富田町とスポーツクラブ
和歌山県の上富田町と、上富田スポーツセンターを拠点に練習する野球のさわかみ関西独立リーグ所属の「和歌山ウェイブス」、県社会人サッカーリーグ1部の「南紀オレンジサンライズFC」は3日、スポーツを通じた地域活性化の協定を結んだ。町は企業版ふるさと納税を活用してチームの活動を支援する一方、チームは町内のイベントを手伝ったり、子どものスポーツ教室を開いたりして地域貢献に努める。 【「運動会」盛り上がる 野球、サッカー選手と子どもたち、和歌山県上富田】 互いの連携を強化し、地域スポーツの振興や青少年の育成など地域活性化を図る。和歌山ウェイブスは2022年、和歌山ファイティングバーズから球団名を変更し、「和歌山から世界へ」をコンセプトに新たなスタートを切った。南紀オレンジサンライズFCも同年、サッカークラブと移住、農業の三つをテーマに発足し、活動している。 協定の内容として、町は町広報やホームページ、SNSなどを通じたチームの活動の積極的な情報発信、企業版ふるさと納税を活用した「スポーツクラブ育成プロジェクト」によるチームの活動支援、スポーツ施設の計画的な使用の支援をする。 両チームは、町のイベントなど事業への参画や人的支援、町内の幼稚園や保育所、小学校でのスポーツ教室といった青少年育成に関する取り組み、移住施策や働き手不足解消のための協力、災害時における避難所運営のサポートを積極的に行うこととしている。 協定締結は、同町朝来の上富田スポーツセンターであり、奥田誠町長は「町は協定を通じてしっかりと両チームをサポートしていきたい。チームの皆さんは町の一員として、自覚と責任を持ってプレーしていただくことをお願いしたい」と述べた。 ウェイブスの西河洋樹代表(30)は「町に必要とされる球団を目指して精進していく」、オレンジサンライズの森永純平代表(35)は「スポーツを通じて地域を盛り上げていく活動が、サッカーという枠にとらわれずに取り組んでいけたら」とあいさつした。 ウェイブスの竹鼻優斗(22)、オレンジサンライズの水本龍之介(25)の両キャプテンもそれぞれ、地域に貢献していく思いを宣言した。 現在、ウェイブスの事務所は上富田町内にあるが、オレンジサンライズの事務所は田辺市にあり、今年中には上富田町内に移す予定という。
紀伊民報