「安全確保のためやむを得ない」熊本市電の上下分離方式導入を延期
熊本朝日放送
熊本市電について、大西一史市長は22日、来年4月に予定していた上下分離方式の導入を延期する考えを明らかにしました。 大西一史市長 「公共交通の使命である安全を確保するためには、やむを得ない判断」 上下分離方式は、7月に設立した法人が市電の運行を、熊本市が車両やレールの保有をそれぞれ担うもので、熊本市は導入により収支改善や人材確保を図る考えでした。 しかし、今年に入り、信号無視など14件の運行トラブルが発生。安全管理体制の再構築を優先するため、導入の延期を決めたということです。 大西一史市長 「毎月のようにインシデントが発生している。九州運輸局からの改善指示への対応も途中であるということ、こういうことを総合的に判断しました。1年近くは上下分離延期せざるを得ない」 熊本市は当初、必要となる国への実施計画の申請を、今秋にも行う予定でした。今後は、運行トラブルの再発防止策を検討する検証委員会が年内にまとめる報告書などを踏まえて実施計画を見直し、できるだけ早く、国に申請したいとしています。