今が予約のチャンス! 中目黒から銀座へ移転した大躍進中の肉割烹
移転してから仲間入りした岩手県産佐助豚のバラ肉を串焼きに。融点が低い佐助豚は口の中で脂がとろけて甘みを感じます。その脂に塩胡椒を利かせると、これが後を引くおいしさ! 中目黒では器の上に直接串焼きを置いていましたが、こちらでは山葵の葉の上に紅芯大根を重ねて台座にしています。余分な油を吸うばかりでなく彩りも美しい!
「寿し2種」は握りと手巻きで。ヒレの中でも一番ももに近い「テートヒレ」の表面を炭焼きして低温で軽く火入れし、修業先で提供していた酢も砂糖もしっかり入れる関西風の酢飯で握ります。煮切りは甘口の九州醤油。刷毛で味を染み込ませたら山葵をほんのひとつまみ。肉、酢飯、煮切り、それぞれの味の強さを見事に調和させた一貫です。
こちらはテートヒレとスジ肉といぶりがっこと芽ねぎを粗くみじん切りにして甘口醤油で和えたタネを芽ねぎと共に手巻きにしました。タネ、酢飯、芽ねぎのバランスが絶妙な岡﨑さんならではの手巻き。海苔もパリッとして口溶けがいい。
こちらはザブトンという部位でごぼうを巻いた「八幡巻」です。ザブトンがやわらかいのは言わずもがなですが、米糠を使って30~40分煮たごぼうが同じくらいやわらかく、この一体感がおいしさを倍増させます。「うど、筍、アスパラなどいろいろな食材を巻きましたが、ごぼうがダントツにおいしかった」そうで、コースの中でも人気の一品です。
さらにおいしさに拍車をかけるのが醤油、味噌、砂糖など何種類もの調味料からなる自家製のタレ。昭和63年に完成させたオリジナルレシピで、甘辛でコクもあるのに濃厚すぎないので素材の味を引きだしつつもしっかりと味がつき、岡﨑さんの料理に欠かせない存在です。
〆は豪華にシャトーブリアン定食!
メインはヒレの女王様「シャトーブリアン」です。肋骨の内側にあり、非常にやわらかく脂肪がほとんどない赤身肉であるヒレは「サイドマッスル」「テート」「シャトーブリアン」「ミニョン」の4つの部位に分けられます。特に1頭から3%しか取れない「シャトーブリアン」は、繊細な口当たりと脂は感じないのに上品なうまみのある最高級部位。それを炭火で表面はカリッと、中はしっとりとやわらかく焼き上げます。