アメリカでは「テクノ・リバタリアン」が台頭も…日本の起業家がシリコンバレーでチャレンジしない意外な理由
“なぜ国は自分たちの面倒をちゃんと見てくれないのか”
リバタリアニズムが日本で受け入れられない理由とは何か。 「個人の自由を最大化しようとするアナキズム(無政府主義)やリバタリアニズムが日本人に受け入れられないのは、結局、日本がムラ社会だからでしょう。“よりよい社会”を構想しようとすると、共産主義のような別のムラ社会しかイメージできない。日本人は“自由”を恐れ、国や共同体が自分たちの面倒を見てくれることを当然とし、それが自由を制約しているとは想像もできない。メディアで繰り広げられている政府批判も、年金など社会保障をはじめとして、“なぜ国は自分たちの面倒をちゃんと見てくれないのか”というものばかりですよね」 “自由”が受け入れられない日本について橘氏は「近代社会のふりをした身分制社会だ」と鋭く指摘する。世界ではテクノ・リバタリアンが社会を変革していく中、身分制社会である閉鎖空間の日本で今後、何が起こるのか。後編に続く。 デイリー新潮編集部
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