大西卓哉・宇宙飛行士、来年2月にもISSへ「集大成になるよう全力で」…都内で意気込み
来年2月にも国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大西卓哉・宇宙飛行士(48)が27日、都内で記者会見し、「ISS搭乗員として培ってきた経験や知識の集大成になるよう全力で取り組みたい」と意気込みを語った。
大西さんは2016年に最初の宇宙飛行を行った後、20年にJAXAの「フライトディレクタ」に認定され、日本の実験棟「きぼう」の運用管制業務で地上から飛行士をサポートしてきた。
米航空宇宙局(NASA)によると、大西さんは、米スペースXの宇宙船「クルードラゴン」に米露の飛行士と共に搭乗し、ISSに約半年間滞在。空気中の二酸化炭素の回収・除去など、将来の有人月面探査に活用できる技術の実証や、ISSの微小重力環境が薬の効果に与える影響を調べる実験などを行う。
NASAは、老朽化が進んだISSの運用を30年に終える方針だ。大西さんは「宇宙開発でJAXAやNASAなどの政府機関が月や火星を目指す過渡期にきている」と指摘した上で、「ユニークな実験環境である『きぼう』を最後の瞬間まで使い続けるため一丸となってやっていきたい」と抱負を語った。