ヤクルト・古賀優大、開幕前の大けが乗り越えて攻守に存在感発揮!努力と家族の支えで「また一からのスタート」
(みやざきフェニックス・リーグ、ヤクルト2―1広島、18日、西都)ヤクルト・古賀優大捕手(26)が「6番・捕手」で先発出場し、六回に代打を送られるまで2打数1安打。守備では、先発のドラ2右腕・松本健を好リードし、三回には二盗を企図した一走を刺殺するなど攻守で存在感を発揮した。 「去年ある程度数字を残せて、今年というところで出られなくて。フェニックスに来させていただいたので、まずは実戦感覚をつかむというところで自分がいろいろ取り組んでいるところもあるので、それを試しながら結果も少し出ているので、いい方向にいっているのかなと思います」 明徳義塾高から入団8年目の今季は、どん底からのスタートだった。オープン戦期間中に左半月板を損傷。手術を受け、1軍出場はならなかった。昨季は38試合に出場し、23試合でスタメンマスクをかぶっていただけに悔しさが募るのは当然だった。 「けがしたばかりのときは試合を見るのも嫌で、本当に野球が嫌になるというか、先が長いなと思いながら過ごしていた」と古賀。それでも、シーズンが開幕すると、毎日のようにテレビの前で1、2軍戦をチェックした。デイゲームの2軍戦はリハビリをしながら、ナイターゲームの1軍戦は帰宅後、家族に「試合を見させてほしい」と無理を言って画面にかじりついた。 「けがが治って、ピッチャーをリードするとなったら、やっぱりピッチャーのことを把握しておかないといけないなと。そこは今にも生きているのかなと思いますね。自分なら、ここでこの球を選ぶなというのも考えながら、中村さんや松本さんたちのリードで抑えているのを見て、こういう引き出しもあるんだなというのも感じながら見ていましたね」 家族の存在も大きかった。2020年のクリスマスに結婚した愛妻は、手術直後は埼玉・戸田市の球団施設に送迎をするなど献身的にサポートしてくれた。3歳の長男からは「神宮に行きたい」「パパが野球やっている姿を見たい」とせがまれた。野球に集中できる環境を整え、常に背中を押してくれた2人の存在。古賀は「早く戻っていい姿を見せたいなと思ってリハビリをやってきた。神宮でやっている姿を早く見せてあげたい」と心に誓い、懸命にリハビリに励んできた。 「今年悔しい思いをしたので、来年は勝負の年になると思う。しっかりアピールして、勝負しないといけない。また一からのスタートになると思うので、まずは守る方でアピールしながら、バッティングもしっかり自分のやるべきことをやれたらいい」
再び1軍の舞台に戻るため、神宮でマスクをかぶった姿を見せるため、勝負の秋を過ごしている。