「まんが日本昔話」を手掛けた男性 故郷で続ける子どもたちの「自由画教室」 新たな挑戦も
「楽しく描くことを感じてほしい」 そんな想いを胸に、子ども達や障害のある方に絵の指導を行う男性が鳥取県米子市にいます。じつはこの男性、多くの人が知る「ある作品」を作ったすごい人なんです。 【写真を見る】「まんが日本昔話」を手掛けた男性 故郷で続ける子どもたちの「自由画教室」 新たな挑戦も 米子市内にある「アトリエKu」。 子どもから大人まで生徒が自由に絵と向き合う、その名も「自由画教室」です。 子どもたちを優しく見つめるのは、この教室の先生、玉井詞さん(73)。 Q.玉井先生はどんな先生ですか?「おじいちゃんというか、師匠というか…」 「自分の世界をしっかり持ってるところがすごいなって思います。」 普段は優しいおじいちゃん先生。 そんな玉井さん、実は… 玉井詞さん 「テレビの番組で『まんが日本昔話』をね、1本まるまる受ける仕事で。演出と美術って2つの仕事をやりました」 そう、玉井さん、「まんが日本昔話」の演出などを担当していたすごい人なんです! もともと絵本作家を志し、京都の美術系の短大に進学した玉井さん。 卒業後はフリーの絵本作家としてキャリアをスタートします。 個展を開くなど活動を行うなか、縁あって関わることになったのが「まんが日本昔話」でした。 玉井詞さん 「スカウトされてその道に入ったんですけど、でも全然アニメーション知らんから最初はとても困ってね。やっぱり勉強するにしたって全部が全部未知の世界で。 ただ、監督さんに『あんまりアニメーションを覚えるな』って言われたんですよ。なぜかって言うとそれを覚えるとあなたの味が消えるからって。自由にやっていいんだって、自分の感覚で感性でやればいいっていうのが助かりましたね。」 その後もテレビや雑誌など幅広い分野で活躍した玉井さん。 仕事に対して充実感を感じる一方、強くなっていったのが「故郷への思い」でした。 玉井詞さん 「40歳ぐらいの時に転機っていうか、自分の中にモヤモヤっとしたものがあって。ただ米子に時々帰ってきてみると、空が広いんですよ。空が広い、星空が綺麗ってのはね、なんかズドンと自分の中に帰ってきたものがあって。こっちでもいいや、こっちでも仕事できるならこっちがいいなぁと。」