箱根駅伝でシェア拡大狙う プーマが特別カラーのシューズを発表、立教大の快走をサポート
スポーツ用品メーカーのプーマは、駅伝シーズンに合わせて特別色のランニングシューズ「EKIDEN GLOW PACK(エキデン グロー パック)」の5モデルを発表した。11月29日から全国のスポーツ店などで発売する。トップ選手から一般ランナーまで幅広くカバーするラインナップで、夜明け前の空を表現した黄色や紫のデザインで統一されているのが特徴だ。発表会には、来年1月の東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)に出場する立教大から、今年4月に就任した高林祐介監督と、プーマのシューズを履く3選手が登壇した。 【写真】駅伝やマラソンのレース向けシューズ「ディヴィエイト ニトロ エリート 3」 ■もう一つの戦い…熾烈なシェア争い 毎年1月2、3両日に開かれる箱根駅伝では、選手や大学間の戦いだけではなく、シューズメーカーの熾烈なシェア争いも注目を集めている。令和3年には、厚底レーシングシューズのパイオニアである米ナイキ社が約95%のシェアを誇ったが、ここ数年は国内勢のアシックスを筆頭に、ドイツのアディダスやプーマなどが巻き返し、大会は各社の旗艦モデルの見本市としての性格を強めている。プーマは令和3年まで箱根駅伝には食い込めずにいたが、4年に1人、5年に7人、今年は20人と年々シェアを伸ばしてきた。 プーマジャパンの今井健司営業部長は「今夏のパリ五輪では、プーマのシューズを履いたアスリートが42個のメダルを獲得した。(箱根とともに大学三大駅伝の)出雲駅伝や全日本大学駅伝でもシェアが伸びている。来年の箱根駅伝では30人程度になる見込みだ」とアピールする。 エキデン グロー パックは5モデルとも厚底タイプで、上位3モデルには高性能ミッドソール素材「NITROFOAM™ ELITE(ニトロフォーム エリート)」や、高反発を生むカーボン素材「PWRPLATE (パワープレート)」が採用されている。「DEVIATE NITRO™ ELITE 3(ディヴィエイト ニトロ エリート 3)」は、前モデルと比べミッドソールの素材を改良し、地面を蹴った際のエネルギーリターンが向上。ソールは4ミリ厚くなったが、軽量アッパーの採用などで片足194グラム(27センチ)と最軽量クラスを維持した。 青山学院大在籍時にアンカーとして初の箱根総合優勝のゴールテープを切った同社マーチャンダイジング本部の安藤悠哉氏は、「(今年11月3日の)全日本大学駅伝では、プーマのシューズを履いた城西大のビクター・キムタイ選手が区間賞を獲得した。箱根駅伝に出場する選手たちからも良い反応を得ている。他社の製品にも引けを取らない」と自信をのぞかせる。