交差点「スマートポール」が危険予測、停止した自転車に「ありがとう」…電光掲示板にメッセージ
東京都大田区とトヨタ・モビリティ基金は、交通安全の推進に向けた覚書を締結した。交差点で自動車の接近などを知らせる危険予測装置「スマートポール」を導入し、自転車事故の削減に向けた実証実験などを行う。
同基金による都内でのスマートポール設置は初めて。スマートポールは、交差点周辺の電柱などに取りつけたセンサーやカメラ、電光掲示板などで構成される。自動車の接近を感知し、自転車の利用者らに一時停止を促したり、停止した自転車むけに「ありがとう」などのメッセージを表示したりする。
覚書に基づき、同基金は今年3月頃、区内の交差点1か所にスマートポールを設置する。約1年間の実証実験では、表示するメッセージの内容を変えるなどしながら、事故の防止に役立つ運用を模索する。また、区内で小学生向けの自転車教室も開く。
区によると、区内で2023年に起きた自転車が関与する事故は843件で、5年間で約1・4倍に増加した。鈴木晶雅区長は、「実験で得られた成果によって、区内の事故が減ってほしい」と語った。