飼い主と愛猫の相思相愛がたまらない! デレデレ系日常マンガ『シャム猫あずきさんは世界の中心』【書評】
「もしかしたら大きい病気かも……」とのべ子さんの胃がキリキリと痛んでいる様子から、心底あずきさんを心配しているのが伝わってくる。ペットを飼っている人なら特に、この不安に深く共感できるだろう。のべ子さんにとってあずきさんは唯一無二で、なくてはならない存在なのだと強く感じさせる。 シリーズを通して共通する『シャム猫あずきさんは世界の中心』というタイトルは、のべ子さんにとってあずきさんが世界の中心のような存在だと受け取れる。マイペースなあずきさんを中心に世界が回っているというふうにも取れるだろう。だが、あずきさんにとっても自分のことを宝物のように大事にしてくれるのべ子さんは、世界の中心のような存在なのではないだろうか。
ペットを飼っていない人でも、読むときっとあずきさんのような一緒に暮らす大切な存在が欲しくなるだろう。あずきさんとのべ子さんの相思相愛に幸せな気分になる、愛に溢れたマンガだ。 文=ネゴト/ まわる まがり