飼い主と愛猫の相思相愛がたまらない! デレデレ系日常マンガ『シャム猫あずきさんは世界の中心』【書評】
「うちの猫は世界で1番かわいいんだよ!」著者の抑えきれない心の叫び声が聞こえてくるような“猫愛”に溢れたマンガが読みたい人に、ぜひ読んでもらいたい1冊がある。『シャム猫あずきさんは世界の中心』(のべ子/KADOKAWA)だ。 【漫画】本編を読む
『シャムネコあずきさんは世界の中心』はシリーズ化しており、現在4巻まで発売している。著者・のべ子さんの飼い猫であるシャム猫のあずきさんのおてんばで甘えん坊な生態を、心ゆくまで楽しめるマンガだ。あずきさんの「ここが好き!」という好きポイントがこれでもかと詰め込まれており、あずきさんに対するのべ子さんのデレデレ具合が面白い作品でもある。
遊んだりお世話されたりするあずきさんから、春夏秋冬を気ままに過ごすあずきさんまで、あずきさんとのべ子さんのほのぼのとしたスローライフが描かれている。猫はマイペースな生き物だといわれているが、あずきさんのかわいらしい姿を見ているとその自由な性格すら愛おしい。 あずきさんが甘えてくる場面は、自然に顔がほころんでしまう。そんなあずきさんにメロメロなのべ子さんも負けず劣らずかわいい。2人の仲の良さがすてきだし、見ているこっちまでほほえましい気分になる。
ゆるくてかわいいイラストがメインだが、合間に実際のあずきさんの写真が載った「あずきさんフォトギャラリー」のページがある。青い目と顔や足先の黒いポイント模様が特徴的なあずきさんは、リアルでも声がもれてしまうほどキュートだ。 お気に入りのサメのベッドに入っている写真や9歳の誕生日をお祝いしてもらう写真など、のべ子さんからとても大事にされている様子がうかがえる。なにげない一瞬を切り取った写真集だが、あずきさんのシャッターチャンスを逃すまいとカメラを構えるのべ子さんが目に浮かぶようだ。
幸せを噛みしめるようなおだやかな日々を送っていた2人だが、4巻ではある日突然あずきさんに異変が起きる。第6章「あずきさんと健康」で、あずきさんが下痢になり吐いてしまうのだ。大慌てでのべ子さんは病院に駆け込み、キャットフードを切り替えるなど試行錯誤しながらあずきさんを介抱する。