名物秘書として活躍するオオサンショウウオ 今月いっぱいでクビの危機!? 三重・名張市
名物秘書として活躍する弥助ですが、今月いっぱいでクビになるかもしれないピンチに直面しているのです。まさか、のんびりしすぎて勤務態度に問題が…? 名張市教育委員会 川内彬宏さん: 「もしかしたら私よりも偉いかもしれないので、評価するのは恐縮なんですが、非常に愛想良くやっていると思いますけど…」 働きぶりは文句なし。では、一体なぜ? 名張市教育委員会 川内彬宏さん: 「特定外来生物に在来種以外のオオサンショウウオが指定されます。生きたまま移動させる、あるいは飼育することがそもそも禁止になるので」
特定外来生物とは、外来種の中でも、生態系や人の命、農林水産業に被害を及ぼす生き物のこと。アユを食い荒らすコクチバスなどが指定されています。飼育が禁じられているだけでなく、駆除の対象となることもあるのです。 在来種以外のオオサンショウウオが特定外来生物に指定されるのは7月1日。弥助の秘書生活は、これでおしまいなのでしょうか?
上司である名張市の北川裕之市長に聞いてみると「私に会いに来るのではなく、弥助に会いに来る人がいるほど。観光のコンテンツとしても有益で存在価値が大変あります。ぜひこのまま職務を続けられるように、環境省へ申請します」ということで、今後も秘書として活動が続けられそうです。 名張市は、プールに隔離している交雑種も殺処分する予定はなく、環境省の許可を受け、飼育を継続する方針です。
在来種以外のオオサンショウウオは7月から特定外来生物に指定されますが、在来種・外来種・交雑種を見た目だけで区別するのは困難です。外来種や交雑種は攻撃性があって噛まれる危険性があることや、在来種は天然記念物なので捕まえたら処罰の可能性もあることから、名張市の担当者は「オオサンショウウオらしき生物を見つけても触らないで」と呼びかけています。