【オリックス】22年ドラ1左腕が6回無失点&自己最多12奪三振 チームトップタイ4勝目 虎に昨年のリベンジ
◆日本生命セ・パ交流戦 オリックス4―0阪神(11日・京セラドーム大阪) 昨年の日本シリーズ以来となる「関西ダービー」第1Rはオリックスが制し、交流戦の通算対戦成績を34勝32敗3分けとした。先発の曽谷龍平投手(23)は6回7安打無失点で自己最多12奪三振の快投を見せ、チームトップタイ4勝目。チームは今季初の6連勝だ。 * * * * * * * 投じた100球目、こん身のウィニングショットで持てる力を出し切った。1点を守る6回2死満塁の窮地。曽谷は腹をくくった。「(投手コーチの)厚沢さんに『一球一球勝負だ』と言ってもらった。もう一回スイッチが入りました」。2ボール2ストライクから曲がり幅が大きいスライダーでミエセスを微動だにさせず、雄たけびを上げた。6回7安打無失点&無四球で自己最多12三振を重ね、チームトップタイの4勝目を飾った。 圧巻の奪三振ショーだった。初回に森下、近本を三振に斬って勢いに乗ると、4回1死からは5者連続Kを奪った。昨オフには「岩瀬さんのようにブレーキの利いた、横滑りの軌道が目標」と得意球のスライダーの改良に着手。スリークオーターから繰り出す独特な軌道に磨きをかけ、変化球の制球力も増した。「(仕留める)パターンが増えている気がする」。2年目の進化を見せる投球で虎打線をきりきり舞いにした。 昨年の阪神との交流戦では4回途中で自己最悪タイ6失点を喫した悪夢も振り払った。「一緒のことを絶対しないという思いで投げました」とリベンジに成功。中嶋監督は降板理由を問われると「本人が『出し切りました』と。(7回も)行くと思ってたんですけどね」と冗談交じりにたたえた。 チームは今季初の6連勝で借金3とし、交流戦3位に浮上した。その間に同期入団の斎藤ら新戦力が初勝利を挙げ、「自分も余裕ぶっこいてる場合じゃない。継続して結果を求めてやりたい」と22年のドラ1左腕。この相乗効果が、中嶋オリックスを押し上げていく。(小松 真也)
報知新聞社