「藤井さんに引き上げていただいた」 伊藤匠新叡王、記者会見で初タイトルの喜び語る
20日に甲府市で指された将棋の第9期叡王戦五番勝負(不二家主催)の第5局で、藤井聡太叡王(21)=棋聖・竜王・名人・王位・王座・棋王・王将=に勝ち、対戦成績3勝2敗でタイトルを奪取した伊藤匠七段(21)が同日夜、同市で記者会見し、自身初のタイトル獲得について「まだ実感がわいてこない」としながらも、「ずっと夢に見てきたことなのでとてもうれしく思う」と喜びを語った。 【別カット】伊藤匠新叡王「藤井さんを追いかけてここまでこれた」 伊藤新叡王と藤井前叡王は小学3年のときからの「ライバル」。先にプロデビューし輝かしい記録を次々と打ち立てた藤井前叡王を、伊藤新叡王は「ずっと目標にやってきた」といい、「藤井さんにここまで引き上げていただいたのだと思っている」と語った。 藤井前叡王との対局については「なかなか勝てず、内容も届いていなかった」と振り返り、今シリーズも「苦しい展開が続き、藤井さんの強さを感じた」。そんな中でタイトル奪取という結果を出したことを「藤井さんの背中を追いかけてきたおかげでここまで来れた」と、改めて喜びと「ライバル」への感謝の言葉を口にした。 今後については「まだまだ足りないので、もっと棋力を上げ、タイトル戦で藤井さんと戦えるよう頑張りたい」と意気込みを語った。