「斜めディスプレイ」の採用理由は? BMW 次世代ダッシュボード「パノラミックiドライブ」初公開
新しいインテリアの主要要素
■3Dヘッドアップ・ディスプレイ ナビゲーションや運転情報をフロントガラスの下部に投影する。パノラミック・ディスプレイの情報を補完するものだ。 ■パノラミック・ビジョン ダッシュボード全体に広がる投影スクリーンで、6つのスロットがある。運転情報はドライバー正面に固定されており、残りはカスタマイズ可能である。 ■ステアリングホイール 主要な物理的コントローラーには「シャイテック」という触覚ボタンが搭載されており、電話の応答など特定の機能が利用可能になると点灯する。 ■中央ディスプレイ ドライバーが手を伸ばしやすいように角度がつけられ、BMWの最新オペレーティング・システムであるOS Xが搭載されている。音声コントロール機能も備わる。
Q&A:なぜこの「角度」になった?
BMWユーザーインターフェースデザイン担当副社長、クリスチャン・バウアー氏に話を聞いた。以下、同氏とのQ&A。 ■――スクリーンを以前よりもドライバー側に近づけた理由は? 「以前のスクリーンはステアリングホイールの後ろから中央まで伸びていたため、ドライバーから少し離れた位置にあった。パノラミック・ビジョンでは、本当に必要なコンテンツをドライバーが必ず見る位置に配置し、タッチスクリーンをドライバーにさらに近づけることができた」 ■――なぜこのような角度になっているのか? 「16度の傾斜をつけているが、これはBMWの伝統(例:ホフマイスターキンクなど)を踏襲したものだ。人間工学的に完璧なポジションを実現するために、この方向に傾斜をつけている。つまり、ステアリングホイールからディスプレイまでの距離が非常に短くなるということだ」 ■――縦型スクリーンは検討しなかったのか? 「BMWはドライバーとの対話を強化したいと考えており、スローガンは『道路に目を、ハンドルに手を』だ。つまり、すべてが完璧な状況でなければならない。これが、当社が現在持っている技術にとって完璧な状況だ」
ジェームス・アトウッド(執筆) 林汰久也(翻訳)