メガネをやめてワックスをつけたら契約がとれた…"日本一の営業マン"が身をもって痛感した「営業は第一印象が9割」
営業で結果を出すにはどうすればいいか。営業支援を行う営業ハック代表の笹田裕嗣氏は「基本的なことだが忘れられがちなのが身だしなみの大切さだ。第一印象が悪ければ、何を話してもしっかり聞いてもらえない」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、笹田裕嗣『営業がしんどい 売れなくて悩む営業が今日からできること』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。 ■営業で成果を出すためにいちばん大事なものは何か 研修やセミナーでよくお伝えしている言葉があります。「営業は習慣が9割」です。 「◯◯は□□が9割」という表現は、その分野やテーマにおいて、最も重要なものは何か、結果に大部分のインパクト・影響を与えるものは何かということですが、営業においてそれは「習慣」です。 反論はあると思います。営業で大事なこと、成果を出すために一番大事なものは何か? と尋ねれば、 ・営業はヒアリングが最重要 ・営業は最後売り込むんだから、クロージングのスキルが不可欠 など、色々な意見が出てくることでしょう。もちろんそれらも大事なことには変わりありません。 しかし、一時的に売上を伸ばすことは意外と簡単にできますが、営業としてより重要なのはその成果を継続できるか否かです。この成果の安定性・継続性を高めるためには、「売れる習慣」を身につけていることが最も肝心なのです。
■メガネをやめてワックスをつけたら受注が決まった 人との関係性は習慣で決まります。「人は見た目が9割」といわれますが、これは第一印象を決める要素は、視覚情報(目から入ってくる情報)である見た目と、聴覚情報(話し方や声などの耳から入ってくる情報)で9割が構成されるという、メラビアンの法則に基づくものです。話の内容よりも見た目や声や話し方の雰囲気で印象が決まってしまうということを意味しています。 また、人間は思い込みの生き物なので、第一印象で「この人いいな」と思えば、その人の話す内容は良いものだと思って聞きがちです。逆もまた然りです。 だからこそ、営業をされている方であれば、第一印象は誰しもが大事にしていると思います。上司や先輩から「第一印象は大事にしろ」「身だしなみを整えろ」と言われた経験がある方も多いと思います。 私が千葉の田舎っ子だった新卒1年目のとき、最初に上司に言われたことは「メガネをやめろ。ワックスつけろ」でした。実際にメガネを外して営業を始めたら、その日に受注をいただけたのは衝撃でした。本当に見た目って大事なんだと痛感した私の経験です。 そして習慣の話からなぜ第一印象の話をしたのか。それは、第一印象の9割を占める見た目や声の印象は、まさに習慣の賜物だからです。清潔感は普段から自分の身だしなみに気を配り、自分が周りからどう見えているかをちゃんと認識していれば、相手から好印象を持ってもらうことができます。 ほとんどの営業パーソンは、良い習慣を身につける意識がなく、一時的なトークや質問の仕方など、「何を話すか」ばかりに意識がいってしまっているのです。 しかし、お伝えした通り、何を話すかの前に、誰が話すか、見た目や声の印象が9割なのです。見た目や声の印象、話し方で失敗している人は、どんなに良い内容を準備していたとしても、そもそも営業の土俵に上がれていないことがあるのです。 ■良い習慣を一度身につければ一生の支えになる 営業は良質な習慣を持っていれば、成果を変えることができます。良い習慣は、身につけるまでには時間がかかります。けれど一度身につけてしまえば、それはあなたにとって当たり前の行動や考え方となり、長きにわたり自分を救ってくれる武器になります。 今日の成果は過去の積み重ねの産物です。今日めちゃくちゃ頑張ったから受注や売上が爆増するなんてことは、営業では奇跡に近いです。 例えば、弊社のような営業代行やコンサルティングで、一度のご契約で数百万円を法人に決裁していただくとなると、たとえ相手が社長であったとしても、「初めまして。こんにちは。契約します」とはなりません。