カイロス総合法律事務所 ・ 田邊勝己弁護士 独占インタビュー ~ 弁護士と企業経営、業界慣習に挑み続ける理由 ~
検察や警察出身などバラエティに富んだ人材を顧問として抱え、法曹界で異彩を放つ弁護士法人カイロス総合法律事務所(TSR企業コード:300236572、千代田区)。 事務所を率いる田邊勝己弁護士は第一線の法曹人であると同時に、東証スタンダード上場企業の経営者としての顔も持つ。 東京商工リサーチは、田邊弁護士と同事務所所属の岡山大輔弁護士に独占インタビューした。事務所の特色や取り組み、企業経営者となった経緯、地方創生の在り方を聞いた。 ◇田邊勝己弁護士 1989年弁護士登録。修習期は第41期。第一東京弁護士会を経て、2024年現在、大阪弁護士会所属。東証スタンダード上場会社、THE WHY HOW DO COMPANY(株)(旧:(株)アクロディア、TSR企業コード:295990759、新宿区、以下WHY HOW DO社)の株主兼代表取締役会長も務める。
―カイロス総合法律事務所の特色は
司法の発展に尽力された検察出身者に顧問になってもらっている。なぜかと言うと、紛争を解決する時には事実をどう見るのか、どう証拠を揃えていくのか、それが一番大事で、検察官は事実認定について、トレーニングを受けており、長年の経験を持っている。有罪にするのか、時として勇気を持って不起訴にするのか。その判断をするため、事実を厳格に認定して証拠をあらゆる角度から検討し、どう構成していくのか、こうしたことがすべて紛争の解決につながる。カイロスの強みは、紛争解決にあたって、その事実と証拠を積み上げていくにあたり、豊富な経験と知識があることだ。ほかの事務所で手に負えなかった難事案、事件が持ち込まれることも多い。 また、私自身、ほかの弁護士と比べても相当多くの民事事件、なかでも倒産法の分野の事件を多く扱ってきた。倒産事件は会社の姿を正しく見ることが必要だ。どういった資金があれば再生できるか、あるいはリストラはどの程度必要なのかなど、会社の経営者並みに判断しなければならない。