今より高値になったら買う「逆指値の買い」注文はどこで使うか? エヌビディアなど高値更新への弾みがついた銘柄を逃さない強み
株式投資でほしい銘柄を買うときに、指値を使って注文することは多いだろうが、逆指値という注文方法もある。買いの逆指値は高値更新する強い銘柄に乗るための有効手段となる。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第97回は、「買いの逆指値」について。 【図】買いの逆指値はどのようなときに使うか チャートで確認
* * * 前回は、損切りを機械的に行うための切り札、売りの逆指値注文についてお話ししました。今回は、買いの逆指値注文について解説します。 逆指値注文は、通常とは逆の注文を行うことです。売りであれば、保有株はできるだけ高く売りたいので、今の株価より高いところで指値注文を行うのが通常パターン。たとえば、今の株価が1000円で、1500円になったら売りたいといった具合です。逆指値はその逆なので、今の株価より安いところで売りたい場合の注文方法です。たとえば、今の株価が1000円で、800円まで下がったら売りたい場合、800円で売りの逆指値注文を出します。そのため損切りをするには非常に便利であることは、前回学んだとおりです。 では、買い注文を考えます。買う場合は、できるだけ安く買いたいので、今の株価より下がったところで注文を出します。たとえば、今の株価が1000円で800円まで下がったら買いたいときは、800円で買いの指値注文でオッケー。では、今の株価が1000円で1200円まで上昇したら買いたい場合はどうでしょう? 今より高い株価で買いたい? そんなことがあるのか疑問に思うかもしれません。じつは、株価は直近の高値を超えたらさらに上がりやすくなるという特徴があります。
上のチャートを見てください。直近の高値を超えると、上昇に弾みがついていることが分かります。直近の高値を超えるということは、含み損を抱えている人がいなくなり、投資家のマインドは改善されます。戻り売り(株価が自分の買い値まで戻ったら売ること)の圧力がなくなり、上昇しやすくなるのです。とくに、相場環境がよいときは、こういった高値更新銘柄に資金が集まりやすくなります。直近では、エヌビディアが良い例です。 こういった銘柄の上昇にうまく乗りたいときに、買いの逆指値注文が有効です。たとえば、今の株価が1000円で、直近の高値1200円を超えたら買いたい場合、1200円で買いの逆指値注文を出します。そうすると株価が1200円に到達したタイミングで、買い注文が発動されます。
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