台湾軍が防空訓練実施、総統外遊控え 中国は立ち寄り先の米に警告
Laurie Chen Yimou Lee [北京/台北 28日 ロイター] - 台湾軍は28日早朝、頼清徳総統の外遊を週末に控え、防空訓練を実施した。 頼総統は30日から太平洋島しょ国を訪問し、米国にも立ち寄る予定で、台湾や地域の安全保障当局者によると、これを口実に中国が近く、台湾周辺で軍事演習を実施する可能性が高い。 台湾空軍司令部は午前5時から2時間、「総合的な防空戦闘計画演習」を実施し、航空機、艦船、ミサイルシステムが参加したと発表した。頼氏の外遊には言及しなかった。 訓練は「防空作戦の全体的な有効性を強化し、防空部隊の対応と交戦手順を確認するもの」と説明。 「敵情の変化に直面する中、潜在的な脅威や課題を予測し、防空安全を確保するため、われわれはさまざまな実践的訓練を通じて防衛力を強化し続ける」と述べた。 台湾国防部(国防省)はロイターに対し、訓練は四半期ごとに実施される定期的なものだと説明した。 一方、中国国防省の呉謙報道官は28日、頼氏がハワイに立ち寄ることを念頭に、「台湾独立」勢力に誤ったシグナルを送らないよう米国に警告した。 毎月の定例会見で「中国人民解放軍は国家主権と領土保全を守るという神聖な使命を担っており、断固としてあらゆる『台湾独立』の分離策謀を打ち破り、外部勢力によるあらゆる干渉を挫折させる」と述べた。 中国は今年、台湾周辺で大規模な演習を2回実施している。