＜ブレーブス・ドジャース＞4回無失点と好投のドジャース先発・山本（撮影・沢田　明徳）

　◇ナ・リーグ　ドジャース9－0ブレーブス（2024年9月16日　アトランタ） 　【伊東勤　視点】立ち上がりの山本はスプリットの落ちが悪く、カーブでかわしていく中で、右打者の内角への直球が生きていた。初回2死一、三塁。ロレアノを内角膝元への直球で三ゴロに打ち取った。他の右打者への内角直球も威力があり押し込めていた。 　捕手のスミスは少ない球種に偏ったリードをする傾向があるが、3回からカットボールを使い始めて幅が出てきた。4回は無死三塁でマーフィー。三振を取りたい場面だ。初球スプリットから入ってカットボール、カーブを駆使してカウント2―2。6球目、外角に大きく曲がるスライダー。この日初めて使う球種で空振り三振に打ち取った。続くアルシアもスライダーで遊ゴロ、ウルシェラはカーブで遊直に仕留めた。これぞ山本。引き出しの中にある手持ちの球種をうまく使って4回を0点で抑えきった。 　復帰2戦目でまだ遠慮があり、捕手任せの部分があるのだろうが、次回以降はもっと我を通して投げたい球を投げてほしい。本来の投球をすればポストシーズンの軸になれる。