SNSで恐怖拡散…「洗浄水混入」の毎日乳業、回収発表でも騒ぎ静まらず=韓国
毎日乳業が洗浄水の混入が確認された滅菌牛乳製品の一部を自主回収することに決めた中で、ソーシャルメディア(SNS)を中心に関連した投稿と動画が拡散し消費者の不安感が大きくなっている。会社側は事実と異なる内容が混ざって広がっているという立場だ。企業が積極的な情報公開と疎通で食品安全に対する消費者の懸念を解消しなければならないという指摘が出る。 【写真】洗浄水が混入され問題になった毎日牛乳の製品 ◇問題製品の回収決定 毎日乳業は13日、ホームページを通じて該当製品の回収を公示した。2日後の15日現在で1万個余りの製品を回収したと明らかにした。回収品目は9月19日に光州(クァンジュ)工場で生産したもので消費期限が来年2月16日と記載されている。同社によると当時生産設備を稼動している間に約1秒間設備洗浄水が漏出し、約30~50個の製品に洗浄水が混入したことが確認された。 問題になった製品は12日に現代自動車研究所で社内給食として提供され、これを摂取した一部従業員が変色と腹痛などを訴えて明らかになった。食品医薬品安全処が運営する食品安全関連サイトによると、該当製品はおかしな味と臭いがする。毎日乳業関係者は「洗浄水が混入した製品は緑がかった赤色を帯び、飲用時に嘔吐と腹痛を起こす可能性がある。該当日時に生産された製品を購入した場合、顧客センターに問い合わせるか購入場所に返品してほしい」と要請した。 ◇「正確な情報提供、積極的疎通が重要」 問題は回収措置後に事実ではない内容までSNSを通じて広がり消費者の恐怖感をあおっている点だ。「飲用後に血を吐いた」「漂白剤原液水準の強塩基性液体」などの内容だ。毎日乳業は「洗浄水が混入した製品の場合、赤く変色したため血と勘違いしたかも知れない」としながらも実際より誇張された内容が広がっていることに対し警戒した。 専門家らは消費者の不安を解消するためには企業の透明で正確な情報公開が重要だと話した。毎日乳業の場合、問題提起翌日に回収を公示したが、洗浄水の成分、混入過程、飲用時に現れる症状と人体に及ぼす影響などに対しては具体的な説明をしなかったと指摘される。 仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ名誉教授は「食品回収措置時に企業がどんな内容を公示しなければならないのか決まった形式はない」としながらも、「詳細な内容が公開されないなら消費者の誤解と不安がさらに大きくなる」と説明した。続けて「誇張されたり事実確認されていない情報が流通することも警戒しなければならない。食品安全に向けては企業と消費者の信頼が重要なため双方とも正確な情報を基に積極的で透明に疎通することが最も重要だ」と話した。