哀れな闇バイト使い捨て…「狙うのは詐欺師」指示役は罪悪感減らす嘘 失敗なら罰金も 大阪「トクリュウ」事件
■ドアにガードプレート有効 マンションにも侵入相次ぐ
首都圏をはじめ、全国で相次ぐ強盗事件では、一戸建て住宅だけでなくマンションも標的になっている。大阪府警が摘発した今回の事件では、オートロックがないマンション一室の玄関扉が、バールでこじ開けられそうになっていた。
防犯アドバイザーの京師美佳さん(53)は被害防止のポイントとして、音▽光▽人の目▽時間(がかかると思わせる)-の4点を意識することが重要だと指摘する。例えば人感センサーライトや防犯カメラの他、踏むと音が出る「防犯砂利」、ガラスが破壊されたときに鳴るアラームも有効としている。
また玄関ドアのこじ開け防止のためにドアと壁との隙間を埋めるガードプレートの設置を推奨。京師さんは「いずれの防犯グッズもホームセンターで購入できるので対策を進めてほしい」と話す。
事件多発を受け、防犯グッズの売れ行きは全国的に伸びている。コーナン商事(大阪市淀川区)によると、10~11月は、各店舗で防犯カメラや補助錠、窓ガラス飛散防止シートなどの売り上げが前年同時期と比べ約1・5倍~3倍に増えた。一部の店舗では欠品状態になっていたという。
■警察「勇気もって相談を」
闇バイトを通じ、安易に強盗などの重大犯罪に加わる若者が後を絶たない。警察庁は公式X(旧ツイッター)に動画を公開し、闇バイトに関する相談を受ければ、家族も含め保護すると呼びかけており、11月末までに全国の警察が保護したケースは応募者や家族も含めて125件に上る。
大阪府警によると、闇バイトの応募者から相談を受けた場合は、状況に応じて本人や家族を一時的にホテルや自宅以外の場所に避難させたり、自宅周辺のパトロールを強化したりする保護措置を取るという。
最近では闇バイトで関東から大阪に来たという若者を電話相談をきっかけに保護したケースも。捜査幹部は「応募してしまっても絶対に犯罪に加担せず、勇気をもって相談してほしい」と話している。