「44歳離婚→47歳再婚」は筋肉のおかげ…同一人物とは思えない中年男性のビフォーアフター
現在は毎週月~金曜日の5日間、1日当たりシャワータイムも入れて約2時間、週に合計約10時間弱の筋トレをしています。年齢のことも考えて、「疲れを残さずに明日ジムに行けるトレーニング」を念頭に、やりすぎないよう気を付けています。月曜日は脚、火曜日は胸といった具合に、部位ごとに日を決め、順番に筋トレをしています。 大会では筋肉美が求められるので現在、筋肉のボリュームをキープしていますが、ウエートは増やしていません。 一方で、大会に向けて3~4カ月かけて減量して、体を絞ります。減量中の食事摂取量は1日2300キロカロリー以内が目安。鶏ササミ肉や野菜、卵2個と米2合など決まったメニューと量を毎日、味付けを変えながら摂っています。 減量中も、好きなお酒は嗜んでいます。飲酒量は控えていますが、枝豆や魚の刺し身などたんぱく源になるつまみを肴に、ウイスキーや焼酎などカロリーの少ない蒸留酒を飲んでいます。 理想の体になれる結果がすでにわかっているので、その姿を思い浮かべながら筋トレや減量をすれば、苦にはなりません。 私は、外資系の医療機器メーカーに20年以上勤めていて、医療機関向けの営業がメインの仕事。9時~17時30分が基本のフレックス勤務。外回り中心で直行直帰ができ、自分で時間管理をしやすいメリットがあります。 飲み歩いていたのをセーブし、筋トレの時間を捻出しています。しかし、営業の立場上、時間が不規則になることも珍しくありません。 19~21時の時間帯に筋トレをする場合が多いのですが、病院からの帰りが遅くなったときなどは現在、24時間営業のジムに通っているので、深夜や早朝に筋トレの時間を回したりすることもあります。 顧客との会食は、現在はほとんどありませんが、同僚や友人、知人との飲み会もたまにはあります。そんなときは翌日、前日できなかった分をまとめて筋トレをしたりします。 例えば、週4日、1日2.5時間ずつの筋トレでも、全部位をくまなく鍛えられます。土曜日は普段、サーフィンをしているのですが、忙しいときは筋トレの時間に充てることもあります。 筋トレをしなければ、筋肉はすぐに落ちてしまいます。筋トレは、なるべく中断しないほうがいいのです。とはいえ、「平日は毎日欠かさず筋トレをする」といった厳しすぎるルールを自分に課しても結局、守れなくなり、それが苦痛になって「筋トレ離れ」につながるので避けたほうがいいでしょう。 そのときの仕事やプライベートの都合に合わせて、筋トレの時間配分を柔軟に組み換えるといった、無理のないトレーニングのやり方が長続きするし、結果を残せるコツです。 ■ボディビルとの出合いが人生を変えてくれた 「その気になれば、人間はいつからでも変身できる」というのが、ボディビルから得た私の教訓です。 ボディビルを始めてから約10年になりますが、今年は日本マスターズボディビル選手権大会で、目標としていた全国ベスト12以内の9位に入れました。ボディビルやサーフィンに打ち込むようになってから交友関係も広がり、17年にはスポーツトレーナーである現在の妻とも再婚できました。 それに、医療機関でも体格や色の黒さ等で目立つこともあるので、ドクターやスタッフにすぐに名前と顔を覚えてもらえたりするなど、営業にもプラスになっています。 より筋トレに励み、日本マスターズボディビル選手権大会でもより上位を目指したいといまは思っています。 ※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年11月15日号)の一部を再編集したものです。 ---------- 白石 進(しらいし・すすむ) ボディービルダー 1970年生まれ。離婚をきっかけに44歳から本格的なトレーニングを始める。劇的なビフォーアフター写真はたびたびネットで話題となっている。趣味はボディメイクのほかにサーフィン。 ----------
ボディービルダー 白石 進 構成=野澤正毅 写真=本人提供