BMW i5 詳細データテスト 乗り心地は硬め ハンドリングは良好 航続距離は物足りない
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
テストしたi5は、BMWのアップデートされたコンフォートシートを前席に備えていた。座面横のシンプルな手動操作部のせいで気づきにくいが、調整範囲は広くなっている。ほかの多くの点と同じく、より細かいアジャストをするためにはインフォテインメントのメニューを深く掘らなければならない。だが、それができれば、シートクッションの長さやヘッドレストも調節して、快適に長距離を運転できるようになる。幅広いBピラーが肩越しの視界を遮る以外、全方位とも視認性はいい。 やや硬すぎる乗り心地は、クルージングでの快適性を制限するたったひとつのファクターだ。高速道路では十分に落ち着いていて、街なかではスピードバンプをうまく扱えるくらいのガッシリ感とホイールトラベルがある。しかし、郊外の平坦ではない道では、乗り心地にソワソワと落ち着かないところが出て、もっと落ち着きのある乗り心地を求めているなら、これは過敏な傾向がある。 しかし、快適なEVが好みなら、アダプティブダンパーとアクティブスタビライザーを装備したi5 M60を試してもらいたい。それならより安定した乗り心地を得ることができる。ただし、アクティブスタビライザーは、eドライブ40には設定がない。
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
7万4105ポンド(約1371万円)からというi5の価格設定は、5シリーズとしては高額だ。中級仕様のeドライブ40 Mスポーツ・プロにいくつかオプションを追加すると、10万ポンド(約1850万円)近くなってしまう。ただし、残価率はよさそうで、BMWの装備レベルはまずまず。とはいえ、ほとんどのユーザーはパッケージオプションを少なくともひとつは選ぶだろう。 現実的な航続距離には、ちょっとガッカリさせられた。8~13℃と涼しいコンディションだったが、平均電費は4.7km/kWhで、390km弱しか走れない計算だ。平均充電性能は122kWだった。
レイアウト
8代目5シリーズは、CLARプラットフォームのフル電動化に対応したアップデート版がベース。i5では、専用の補強がシャシーとサブフレームに施されている。モーターはリア1基を基本に、フロントに1基追加した仕様も設定する。 i5は、自動車高調整式エアスプリングをリアに専用装備。通常の5シリーズ・セダンはスティールのコイル式だ。前後重量配分は、47:53だった。