鶴谷八幡宮の秋の例大祭「やわたんまち」に出店 6業者が飲食を販売 館山(千葉県)
14、15日に開催される館山市の鶴谷八幡宮の秋の例大祭「やわたんまち」に合わせ、南房総エリアの食品製造や飲食の6業者が「南房総こだわり物産展」と銘打ち、地域にこだわった料理や飲み物の店を出す。この物産展は、2019(令和元)年台風やコロナ禍で中断を余儀なくされ、今回は6年ぶりの開催となる。関係者は「来た人に飲食で楽しんでもらい、それが地域の盛り上がりになればうれしい」と話している。 物産展は、6業者でつくる南房総こだわり物産協会が開く。協会は2000年の発足以来、地域で造ったり加工したりした飲み物や食べ物を観光客などにPRしようと、毎年のやわたんまちに合わせて物産展を開いていた。 今回は、鶴谷八幡宮の参道近くの八幡区児童遊園の中にテントを張り、両日とも午前10時~午後9時ごろ、6業者が店を出す。地ビールやジビエの料理、地元産の野菜で造った漬物や菓子などを売り出す。 協会で物産展開催の中心に立つ、サルビアコーヒー(館山市)代表取締役の鈴木将仁さん(50)は「祭りの縁日を楽しむことを、一つの文化として今後も残したい」と話し、6年ぶりの開催に感慨もひとしおだ。 協会は、19年も物産展の開催に向けて準備を進めていた。だが、祭りの直前に強力な台風が襲来。物産展の取りやめを余儀なくされた。 出店を予定していた仲間に「中止」を伝えようにも携帯電話が通じず、やむなくメンバーを車で直接訪ねて回ろうとしたが倒木で道が寸断されていたり、長時間の渋滞でたどり着けなかったりして、強い焦りともどかしさを感じた。そして見舞われたコロナ禍。「この先、どうなるのか」と強い不安を抱いた。 それだけに今回、物産展を開催できることがひときわうれしい、という。 鈴木さんは「台風被害では、ふるさと納税などを通じて外の方々から温かい支援をたくさん頂いた。それに対し、自分のやれることは何かを考えた。良い物を売って自分たちの商売を盛り上げ、地域を盛り上げたい」と話している。 物産展の出店業者と提供メニューは次のとおり。 ▽安房麦酒=地ビール各種、4種類の飲み比べセット ▽サルビアコーヒー=アイスコーヒー ▽華の蔵=油そば、つまみチャーシュー ▽居酒屋一歩=豚バラスタミナ大串 ▽館山ジビエ=イノシシ肉の唐揚げ、ジビエ肉まん ▽そてつ農園=房州卵焼き、キュウリのハリハリ漬け、ナスのからし漬け、生姜糖、スイートポテト (斎藤大宙)