酒井大成×樋口幸平、『キングオージャーVSドンブラザーズ』台本に「なんだコレ?」まさかのシーンに貴重な経験
――タロウとギラとのかけあいで印象的なのはどんなところですか。 樋口:タロウがギラの口の中に手を突っ込むシーンです。タロウだけでなく、ドンブラザーズのメンバーそれぞれがキングオージャーのみなさんにご迷惑をかけている(笑)。ギラの口に手を入れながら、無茶なことをやってもらってるなあと心の中で思っていました。 酒井:何回くらい、入れられたかな(笑) 樋口:3、4回はやってたよね(笑) 酒井:演技とはいえ、人の口に手を入れるのは気持ちのいいものじゃないはずなのに、幸平は嫌な顔ひとつせずにやってくれたので、こちらとしても芝居がしやすかった。 樋口:嫌な顔なんてしないよ(笑)。そんなの失礼じゃないですか。 ――監督を務められた加藤弘之さんは『ドンブラザーズ』『キングオージャー』の両作品を手がけていて、特にコメディ色の強いエピソードを得意とされる印象がありますね。 樋口:『ドンブラザーズ』への愛情をしみじみ感じました。 酒井:幸平たちドンブラキャストと会うのが久しぶりだって、加藤監督が満面の笑みを浮かべていたのがすごく印象に残っています。 樋口:へえ~嬉しいな。 酒井:こんな表情をされるんだ……なんて、僕たちが驚いたくらいの笑顔でした(笑) ――LEDウォールによる「バーチャルプロダクション」で表現されたチキューの各王国に初めて足を踏み入れた(撮影した)感想を樋口さんにお尋ねしたいです。 酒井:僕も幸平の感想を聞いてみたいですね。ロケじゃなくてスタジオ中心の撮影だったから、どんな印象だったんだろうか。 樋口:確かに、人生で初めての体験と言っていいかもしれません。LEDウォールに背景が映し出される前での芝居、全方向グリーンバックで前後に何もない状態での芝居、どちらもあそこまで大規模なものは初めて。最初は不安もありましたが、同じくらい楽しみにしていました。この撮影手法で1年間撮影していた『キングオージャー』のキャストのみんなはすごいと思いました。僕たちは通常のドラマと同じく、野外ロケが多かったですからね。背景はもちろん、暑さ、寒さなどの環境をある程度想像しながらお芝居をするのは難しかった一方で、貴重な経験をしている実感がありました。 酒井:……すごくいい話をしているんですけど、幸平は話している間ずっと僕の太ももを触ってるんです。触るなって!(笑) ――「うんぬんかんぬん」の出来事を経て、キングオージャーとドンブラザーズが力を合わせて「共通の敵」と戦う展開になった際、お2人はどんなお気持ちになりましたか。 酒井:なかなかいいチームになっていたんじゃないかって思いましたよ。それぞれ我が強い部分はありますが、タロウもギラもいい感じで力を合わせていましたし、「ワーッハッハッハ!」と笑うところでも息が合っていたよね。 樋口:そう。どっちも「高笑い」するキャラクターという共通項があるので、クワガタオージャーとドンモモタロウが並んだシーンは盛り上がるんじゃないかな。 ――共演シーンで、特に印象的なところがあれば教えてください。