地域の災害情報を24時間発信、AIアナ「ナナコ」開発…専従5人でも「災害に強いFM局に」
全国に先駆けた取り組みとして耳目を集め、各地にある約40のラジオ局に同様のシステムが広がった。
ただし、山口さんは「人間の方が感情が乗るし、機転が利く」。アナウンサーによる放送を第一とし、ナナコを補佐的に使う姿勢を変えるつもりはないという。
エフエム和歌山の聴取エリアは和歌山市、岩出市など。南海トラフ地震が起これば、県内で大きな被害が予想される紀南の沿岸部に比べ、報道されることが少なくなる可能性が高い。
山口さんは「『自分の地域は大丈夫なのか』というニーズに応えるのがコミュニティー局の使命だ。AIと人間が協力して、質の高い放送を追求していく」と力を込める。(竹内涼)