麻布台ヒルズの「オラファー・エリアソン展」速報レポート。11月24日開館
都心な新たなアートスポット、麻布台ヒルズ
六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズに続く新たな大型複合商業施設「麻布台ヒルズ」が、11月24日にオープンする。”緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 - Modern Urban Village -”をテーマに、広大な中央広場、オフィス、住宅、ホテル、インターナショナルスクール、商業施設、文化施設などが集うここには、いくつかのアート関連施設が入居する。なかでも大きなスペースが、麻布台ヒルズギャラリーだ。 ほかの写真はこちら オープンに合わせ、開館記念展として「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」が、11月24日から2024年3月31日まで開催される。企画は、片岡真実(森美術館 館長)、德山拓一(森美術館 アソシエイト・キュレーター)。 麻布台ヒルズのパブリックアートはオラファー・エリアソン、奈良美智ら。新オープンするチームラボのミュージアム、麻布台ヒルズギャラリーにも注目 東京都港区虎ノ門に誕生する麻布台ヒルズは、2023年11月24日より順次開業。 オラファー・エリアソン(1967年、デンマーク生まれ)は、環境問題などの社会的課題への積極的な取り組みでも世界的に注目されているアーティスト。自然現象や色や光、動きが導く知覚体験を通して、人と自然との関係性についての新たな考えを促すアーティストで、「Green」と「Wellness」を掲げる麻布台ヒルズの柿落としに抜擢されたのも頷ける。
パブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》
麻布台ヒルズギャラリーへと向かう前に、まず見ておきたいのが、エリアソンによる新作パブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》(2023)だ。麻布台ヒルズで一際高いビル、「麻布台ヒルズ森JPタワー」に位置し、建物と中央広場とのあいだを行き来する人びとの頭上に4つの螺旋状の構造体が吊り下げられている。 遅さ、ディープ・タイム(地質学的な時間)、そして量子幾何学の隠れた構造からインスピレーションを得たという本作は、幾何学的なモジュールの反復で構成されている。また、持続可能性への取り組みとして、リサイクルされた金属を鋳造する実験的な技法を採用しているという。 本展をキュレーションした片岡真実(森美術館館長)は、本作について以下のコメントを公式サイトに寄せている。 本作では多面体が複雑に連なり、ひとつの点がねじれながら移動する軌跡を想起させます。あらゆるものの原子レベルの繋がりだけでなく、この麻布台の地に蓄積された歴史、人々の活動や生活によって新たに生成される磁力、惑星としての地球のエネルギーなど、目に見えない時間やものの繋がり合いも想像させてくれるでしょう。デンマークとアイスランドの大自然に囲まれて育ったエリアソンは、今日、世界が直面する喫緊の課題、気候危機に対し、現代アートの領域から積極的に発言をしてきた第一人者でもあり、本作ではスタジオ・オラファー・エリアソンとして初めて再生金属を使用しています。
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