平泉成、自身で写真撮影も行い“部の卒アル”作成、子どもと「一緒にすごす」大切さ
役者生活60年目にして、初めて映画に主演する平泉成さん、80歳。日本を代表する名バイプレイヤーとして、昭和・平成・令和で常に第一線で活躍し続ける平泉さんには、いくつものTHE CHANGEがあった。【第3回/全5回】 ■【画像】ワイルド系イケメン!平泉成さん、若き日の秘蔵写真■ 俳優歴60年目の今年、80歳にして初めて映画主演を努める平泉成さん。6月7日公開の主演映画『明日を綴る写真館』では、さびれた写真館を営む、昭和気質の無口なベテランカメラマンを演じる。物語のテーマは「想い残し」。息子との歯がゆいすれ違いやぶつかり、そして息子と同世代の若手カメラマンとの静かでいて情熱的な交流を描き、それぞれの「想い残し」の昇華を表現している。 平泉さん自身も2人の子どもを持つ父親だ。長男は俳優をしていた時期がある。 「息子が学生だったころ、ちょっとだけ俳優の仕事をやっていました。それを経験するなかで、自分より“ものすごいやつがいっぱいいるから”って自分にはもうムリかもと言ってきたんです。息子自身の判断で決めたことなのでそれもよしとしましたね」
多忙でも「親子が一緒にすごす時間をたくさん持つ」
ーー映画では、写真館を続ける父親と、昔気質な父親のやり方が受け入れられない息子とのぶつかりが描かれていますが、平泉さん自身はお子さまとの関係はいかがでしたか? 「うちは反抗期みたいなのもなかった。いまは、二人とも家庭をもっての生活です。毎度の祝いごとや食事会、年2回の家族旅行は大事な恒例行事になっています」 ーーどうしたら、反抗期に悩まされない親子関係が築けますか? 「親子が一緒にすごす時間をたくさん持つことじゃないでしょうかね。よくわかりませんが、我が家はそうしていました。どこに行くにも、子ども2人を連れていっていました」 ーー仕事が多忙でも、そういう時間をとっていたんですね。 「極力そういうふうにしてきましたね。小さな誤解はある程度あったかもしれませんが、一緒にすごす時間が多かったので、おのずとそれを消化していく時間もあったんだと思います」 そして平泉さんは、「子どもがサッカーをやっていましたんでね」と話しはじめると、それまで以上に饒舌になった。 「息子が高校時代にサッカー部でね、僕はカメラを持って、サッカー部の写真を全部撮りましてね。それでサッカー部の卒業アルバムを作ったりなんかしてね。そんなこともしていたんです。趣味の写真を活かして、子どもといろいろと接点を持ってやってきました」