舞台『彼方からのうた』開幕 宮崎秋人「皆さまが何を感じるか、心がどう動くのか楽しみ」
『彼方からのうた -SONG FROM FAR AWAY-』演出家・キャスト 初日開幕コメント全文
■演出:桐山知也 初日が開きました。一人芝居として書かれたこの『彼方からのうた』を、4人で演じるという今回のアイデアにのってくれた勇気あるキャストとスタッフの皆さんにまず感謝を。初日を迎え、そのアイデアが劇場で表現として結実し、それを観客の皆さんと共有できて本当に嬉しいです。4人で演じることで、この作品の新たな魅力や真価が発揮された舞台になりました。この今回だけの特別な『彼方からのうた』を、ぜひ観に(聴きに)きて下さい。劇場はこの酷暑を忘れさせる凛とした空気に充ちています。お待ちしています。 ■宮崎秋人 なんとかこの日を迎えられてホッとしています。元々一人芝居の作品を、台本をそのままで4人で演るというのは想像以上に難しいことでした。ひとりに見せる。なぜわざわざ4人にするのか。色んなものを自分たちで落とし込まなくてはならず、それに加えて相当な集中力を要求されるから稽古はほんっっっとうに疲れました!!!! 全然動かない芝居なのに食べても食べても、会う人に「痩せた?」と聞かれる日々で、どれだけ脳みそ使ってんだろうと思ってました。 ご観劇くださった皆さまが何を感じるか、心がどう動くのか楽しみです。この空間を共有する楽しさは、劇場じゃないとわからないですよ。 ■溝口琢矢 先輩方の繊細な魅力と共存することの難しさ、楽しさを肌で感じながら稽古させていただきました。Zoomでサイモン・スティーヴンスさんとお話した際に「正直であること」を大事にしてほしいという言葉がありました。この1カ月ずっと考えていても何が正解なのか分かっていません。確実に言えることは、全員がこの空間に真摯に、正直であるということだけです。スタッフ・キャストが“全員”で試行錯誤して作り上げた『彼方からのうた』。どうぞお楽しみください。 ■伊達暁 『彼方からのうた』吉祥寺シアターにていよいよ開幕です。うだるような酷暑の毎日、武蔵野の一角に佇む劇場内はひんやりと肌寒いです。羽織るものが必要なくらいです。雪がしんしんと降り積もるアムステルダムの風情にぴったりです。 彼方へと旅立った弟パウリへ綴る長い手紙、今回の日本上演バージョンではひとりではなく4人で挑みます。兄ウィレムをリレーしていきます。静寂が支配する透き通るような緊張感のある舞台ですが、千穐楽まで楽しむことを忘れずに突き進みたいと思います。ぜひ一夏の涼を求めて吉祥寺シアターへお越しください。お待ちしています。 ■大石継太 皆さまありがとうございました。無事初日を迎えることができました。猛暑の中キャストスタッフ大汗を流しながら稽古して来ました。稽古初日からモノローグとの闘いでした。ひとつの役を4人で演じるということ、自分の中でなかなか消化出来ず苦戦していました。が、恐るべし稽古! 次第に4人の声、表情が歌のように、そこに動きが加わり想像を超えた素敵な作品になったと思います。 皆さまにこの空気が伝わると信じ千秋楽まで走ります。 <公演情報> 『彼方からのうた -SONG FROM FAR AWAY-』 作:サイモン・スティーヴンス、マーク・アイツェル 翻訳:髙田曜子 演出:桐山知也 出演:宮崎秋人 溝口琢矢 伊達暁 大石継太 日程:2024年8月2日(金)~13日(火) 会場:東京・吉祥寺シアター