食べたもので蚊に刺されやすくなるって本当? 専門家がアンサー
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 夏といえば、バーベキューにフローズンドリンク、そしてビーチを満喫する季節。とはいえ、この時期には嫌なものがセットで付いてくる、それは蚊。屋外でディナーを楽しんでいたら何ヶ所も蚊に刺されていた、なんてことはない? そしてなぜかいつも、ほかの人よりも蚊に刺されやすい人(自分も含め)がいるような気がする。 食べる物や飲む物は、蚊の引き寄せやすさに実際影響を与えるの? 蚊の専門家二人の協力を得て、蚊が人間を刺す理由を解明すると同時に、蚊を引き寄せる食べ物に関するいくつかの誤解を解いてみた。
蚊が人に引き寄せられるのはなぜ?
蚊は特定の血液を好むという迷信を聞いたことがあるかもしれないけれど、蚊が人間に引き寄せられる本当の理由は、血液よりも皮膚や匂いが関係するという。 「蚊は人間の吐き出す二酸化炭素に引き寄せられますが、彼らの注意を本当に惹きつけるのは人間の皮膚の匂いです」と、話すのは、蚊の専門家で、オーストラリアのニューサウスウェールズ州保健病理局およびシドニー大学で准教授を務めるキャメロン・ウェッブ博士。 私たちがいちごの香りを「嗅ぐ」ように、これらの匂いが混ざり合って作られる香りが蚊を惹きつけるという。「ただ1つの匂いではなく、12種類の匂いが一緒になることでいちごの香りと認知できるようになります」と、ジョンズ・ホプキンス大学神経科学トレーニングプログラムの教授兼共同ディレクターのクリストファー・ポッター博士は話す。 2022年のある研究では、皮膚のカルボン酸がより多い人に蚊が寄ってきやすいことが明らかになった。研究対象だった人々では、「環境条件を変えても、皮膚のカルボン酸のレベルは1年以上安定していた」という。「私たちの皮膚には何百種類もの化学物質が付着しているため、蚊にとって魅力的な組み合わせの匂いを発する人もいれば、そうでない人もいるのです」とウェッブ博士は説明する。