フラッグシップキラー「POCO F6 Pro」の実力をチェック、コスパ最強は本当か
このほかバッテリーは5,000mAhで、120Wの急速充電にも対応しています。ブースト設定をオンにした場合、最短19分でフル充電が可能とのこと。実際に同梱のACアダプターを使用して充電してみましたが、ブースト設定がオフの状態でも、20%を切っていたバッテリーが約10分で55%まで充電され、30分足らずで満充電となりました。朝起きて充電忘れに気づいても、支度をしている間にリカバリーできる速さです。
一方で少し気になったのが、バッテリー持ちです。本機のディスプレイの解像度はWQHD+ですが、初期設定ではFHD+に設定されています。そのままFHD+で使用していたときは、短時間の動画を見たりゲームをしたり写真を撮ったりしても2日くらいは使えたのですが、これをWQHD+にして使用すると、当り前ですがFHD+のときと比べて、明らかにバッテリーの減りが早くなります。 もちろん使い方にもよるのですが、WQHD+だと毎日充電した方が安心かなという感じ。長時間のゲームプレイやカメラを長く起動していたときの端末の体感温度も、WQHD+の方が少し高くなりやすいように感じました。急速充電ができるからそれでよいという考え方もありますが、ディスプレイのポテンシャルをフルに活かしたい場合は、少しバッテリー残量を意識する必要があるかもしれません。
「POCO F6 Pro」は高い処理性能と余裕のあるメモリー、120Wの急速充電などを備え、そのコスパを考えれば、確かに「フラッグシップキラー」になり得るスマートフォンです。高精細な動画の視聴やゲームプレイ、写真や動画撮影をストレスなく楽しめるのに加え、AIを用いた画像編集や音声の自動文字起こし、翻訳機能なども利用できます。ネットワークもドコモのn79には非対応ですが、Wi-Fiは最新のWi-Fi 7をサポートしています。一方で、防水やおサイフケータイ、eSIMやワイヤレス充電には非対応など、価格を抑えるために省かれている機能もあります。このあたりを納得の上で選ぶなら、かなりお買い得なスマホなのは間違いありません。 ■ 著者 : 太田百合子 おおたゆりこ テックライター、エディター。インターネット黎明期よりWebディレクションやインターネット関連のフリーペーパー、情報誌の立ち上げに携わる。以降パソコン、携帯電話、スマートフォンからウェアラブルデバイス、IoT機器まで、身近なデジタルガジェットと、それら通じて利用できる様々なサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている。
太田百合子