Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング19位。小規模ながら大健闘!? 育成力はトップクラス
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングを順位ごとに紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
19位:湘南ベルマーレ(164) 2024リーグ戦成績:15位(J1) 2024シーズンホームグロウン人数:6人(21位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:11,315人(20位) 2023年度営業収益:約28億1200万円(21位) 湘南ベルマーレは、2018シーズン以降J1に定着しているクラブの一つだ。コロナ禍で降格がなかった2020シーズンを含め、毎年2桁順位にとどまる状況が続いており、より上位を目指すファンにとっては物足りなさを感じる部分もあるだろう。 しかし、パワーランキングの観点から見ると、財政規模に見合う安定した成績を維持しているとも言える。 2024シーズンの1試合平均観客数は11,315人で、リーグ全体では20位だった。2023シーズンの平均観客数13,161人からは減少しているが、これは2023年に国立競技場で開催された川崎フロンターレ戦で54,243人を動員した影響で昨年度の数値が高くなっていたためだ。 一方で、15,380人収容のレモンガススタジアム平塚はほとんどの試合で満員に迫る収容率を示している。 営業収益は約28億1200万円で21位。トップチームの人件費も約12億5,500万円で20位とJ1常連としては低く、財政規模が小さい中での運営を余儀なくされている。 また、ホームグロウン選手は6人で、田中聡、畑大雅、平岡大陽、石井久継といった若手選手が2024シーズンのJリーグでコンスタントに出場している点は評価できる。過去には遠藤航を輩出したアカデミーがクラブの基盤を支えており、育成面での成果は引き続き強みといえる。 全項目が20位前後という中でJ1に定着しているのは、資金力だけに頼らない様々な工夫があってこそ。クラブの規模から考えると、その健闘を称えることができそうだ。
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