EU、持続可能な航空燃料の使用目標達成へ問題解決を=フラポートCEO
[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)域内で「持続可能な航空燃料(SAF)」は使用義務目標を満たせるほど増産が進んでおらず、次期欧州委員会は問題解決が必要だ――。ドイツの空港運営会社フラポートのシュテファン・シュルテ最高経営責任者(CEO)が18日、こう訴えた。 SAFは廃食用油や木質バイオマスなどを原料としており、通常の航空燃料に比べて二酸化炭素(CO2)排出量を最大80%削減できるため、航空業界では脱炭素化の取り組みに不可欠とみなされている。 EUは今月、域内の空港を出発する航空便に対して段階的にSAFの使用を増やすことを義務化する規則を採択。使用比率は2025年が2%で、50年までに70%へ引き上げられる。 ただシュルテ氏は「目標に見合う十分なSAFがない。生産がそこまで急速に増えていない」と述べた。 普及が遅れている理由の一つはSAFの価格の高さで、通常燃料の3倍から5倍に上る。こうした中で供給業者の間では過剰供給への不安が根強い。