【プロキオンS】22年覇者ゲンパチルシファーに二つの好データ 複勝率100%の得意舞台で復活Vへ
血統解説
・ヤマニンウルス 母はMr. Prospectorの4×3やNorthern Dancerの5×5・4などスピード豊富。ここにHyperionの血を豊富に持つ父ジャスタウェイでスタミナを補強した配合形。馬体重500キロを優に超す巨漢馬でもあり、ダート中距離の先行粘着型として新馬戦時から大きな期待を背負っている素質馬です。母母父ジェイドロバリーの母NumberはNureyevの3/4同血の妹で、薄く血統傾向もクリア。ただ、昇級戦かつ多頭数替わりはハードルが高いことから、1番人気を背負うのは少々酷かもしれません。 ・ハピ 3歳時にチャンピオンズCで3着に入った実績馬。久々にダートに戻した前走の平安Sで2着と好走しており、それでいて斤量57キロは恵まれ過ぎた条件。母父キングカメハメハを通してNureyevの血を5代前に1本持つだけのため血統傾向から推すことは難しいですが、ヤマニンウルスに人気が集中するなら本馬のオッズは実力以上に甘くなりそうです。 ・ゲンパチルシファー 2つの注目ポイントを満たすのが2022年覇者である本馬。父トゥザグローリーはNureyevの4×3を持っており、本馬自身は小倉ダ1700mで【2-1-2-0】のコース巧者。8歳にはなりましたが、前走のアンタレスSでは上がり3F2位タイの時計を記録しており、展開次第ではまだまだ重賞でも好走する力を秘めています。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大