主演が降板も「完璧な結末」を約束できる...人気西部ドラマ『イエローストーン』は波乱の最終章へ
撮影地にほれ込み移住
「ドラマの制作が7年も続けば、いろんなことが起きる。僕があずかり知らない事情もあるし、全体図が見えているわけじゃない。僕に言えるのは、『イエローストーン』は困難を乗り越えたってことだけだ。僕らは混乱に負けずに無事フィナーレにこぎ着け、誰もが満足する形でドラマを完結させた」 ドラマが終わっても、ロケ地との縁は切れない。モンタナにほれ込んだグライムスは、妻でモデルのビアンカ・ロドリゲス・グライムスと共にこの地に移り住んだ。 「撮影でモンタナに通い始めるまでは、ロサンゼルスに住んでいた。ロサンゼルスは僕にチャンスをくれた街だが、どうしてもしっくりこなかった。ロサンゼルスは自分の街というより職場、仕事を探す場所だった。 それをビアンカに話したところ、同じ気持ちだった。彼女も僕と同じで、仕事のためにあの街に来ていたからね」 そこで2人は、子供をどこで育てたいのか相談した。最初はモンタナは考えなかったが、あちこち候補地を見て回るうちに、自然な流れでこうなったという。 「モンタナとロサンゼルスを行き来するうち、ある時点でモンタナをたつたびに故郷から引き離される気がするようになった。これはモンタナに呼ばれているなと感じた」 こうして2人は行動を起こした。「スピリチュアル系っぽい言い草だが、ここが僕のいるべき場所だと実感したんだ。僕だけじゃなく妻も。それで僕らは土地を探し、家を建てた。モンタナが故郷だと2人とも確信したからこそ、うまくいった」 グライムスは13年にテレビシリーズ『トゥルーブラッド』でバンパイアのジェームズを、14年にSEALs(米海軍特殊部隊)の狙撃手の自伝を原作とした戦争映画『アメリカン・スナイパー』でSEALs隊員のマーク・リーを演じた。 15年の官能恋愛映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』では主人公の兄エリオット役に抜擢され、昨年はネットフリックスのロマンスコメディー『初心者のための幸せガイド』で主演女優の相手役ジェイクを務めた。 『イエローストーン』の撮影が終わった今、最も忙しいのはカントリーミュージシャンとしての活動だ。今年3月にデビューアルバム『ルーク・グライムス』をリリース。11月から始まるツアーではニューヨーク、ナッシュビル、ロサンゼルスなどを回る。 「この秋はツアーに出て、初めて訪れる都市もいくつかある。次のアルバムの制作も進んでいて、来年には完成するだろう。 楽しみなことがたくさんある。音楽で何かをできることに感謝している。こんな日が来るなんて夢にも思わなかった。(音楽を作るプロセスを)楽しめるのは幸せで、ずっとやっていきたいと思う」