ビットコイン大口投資のマイクロストラテジー、ナスダック100採用か
Medha Singh [11日 ロイター] - 大量の暗号資産(仮想通貨)ビットコインを保有していることで知られる米ソフトウエア会社マイクロストラテジーは、株価高騰によってナスダック100指数の有力な新規採用銘柄候補になっている。 ナスダック100の銘柄入れ替えは13日の日中取引終了後に発表される予定。指数採用は(1)ナスダック上場銘柄のうち時価総額が上位100位以内(2)1日の出来高が最低20万株(3)金融セクター以外――が条件だ。 マイクロストラテジーの株価は今年500%近く跳ね上がり、時価総額は900億ドルに達した。 背景にあるのは、トランプ次期米大統領の下で仮想通貨に好意的な政策が実行されるとの期待を背景としたビットコインの急激な値上がりだ。ビットコインの価格は今年2倍に膨れ、先週には初めて10万ドルの節目を突破。マイクロストラテジーは約420億ドル相当のビットコインを保有している。 マイクロストラテジー株がナスダック100に採用されれば、新たな指数構成に沿って同社株を運用資産に含める投資家が増えるため、株価にとってさらなる追い風となる見通し。 B・ライリー・ウエルス・マネジメントのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「マイクロストラテジーは12月のナスダック100銘柄入れ替えで新規採用に必要な条件を全て満たしているように思われる」と述べた。 ただマイクロストラテジーは9月20日までの四半期で3億4000億ドルの純損失を計上し、3期連続の赤字になった。 このため同社がナスダック100に採用されるのは納得いかないとの声も聞かれる。 ジョーンズ・トレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は、マイクロストラテジー株の高騰はソフトウエア事業の結果ではなく、株式・債券資本市場の活発な取引で得た多くの資金をビットコインに振り向けたからだと説明。「マイクロストラテジーは金融株として再分類されるべきで、それはナスダック100に入る資格を持たないことを意味する」と主張した。 JPモルガンも先週のノートに、マイクロストラテジーは市場参加者によって「レバレッジド・ビットコイン・ファンド」に相当すると見なされていると記した。