「コートに立つのが怖かった」パリで五輪連覇の偉業達成も卑劣な誹謗中傷に晒されて…中国卓球女王が“絶望の日々”を回顧「称賛されるはずなのに…」
パリ五輪の女子卓球シングルスで優勝を飾り、東京五輪に続く連覇を達成したのが、現在世界ランキング4位の陳夢だ。だが中国卓球界が誇るスーパースターは、パリ五輪ファイナルの直後にまさかの誹謗中傷に晒され、絶望感を味わうこととなった。 【画像】早田ひな、平野美宇、張本美和、木原美悠...女子卓球界が誇る“異次元の天才”たちを一挙にチェック! 陳夢は女子シングルス決勝で絶対女王と謳われた同胞のライバル、孫穎莎と対戦した。3年前の東京五輪決勝と同じ顔合わせとなったが、陳夢は今回も見事ゲームカウント4対2で勝利。女子では史上3人目となる五輪連覇の偉業を達成したのだ。 しかしながら、中国国内で孫穎莎は圧倒的な人気を誇り、下馬評でも断然優位と見られていただけに、納得できないファンたちが一斉に陳夢を攻撃。決勝会場には罵声が飛び交い、中指を立てるファンまで現れ、ネット上ではバッシングの嵐が吹き荒れた。嘘の情報も大量に流されるなど収拾がつかず、中国当局が取り締まりに乗り出して逮捕されるファンも出たほどだ。 スポーツメディア『捜狐体育』は現地12月19日、陳夢の最新コメントを掲載。五輪女王は短い言葉ながら、あらためて当時の苦しい胸の内を明かした。「本来ならば激励や称賛の声をもらえるはずだったのに、実際はそうではなかった。本当に酷いときなんて、コートに立つのも怖かった」と振り返っている。 さらに『捜狐体育』は「連覇をしなければ歴史に名を残せないとチームスタッフから発破をかけられ、陳夢は血の滲むような努力を重ねてなんとかシングルスの出場権を勝ち取った。そして大方の予想を裏切って、苦手だった孫穎莎を倒してみせたのだ」と舞台裏を紹介。そのうえで、「それなのに、信じがたい仕打ちが彼女を待っていた。一時はSNSを開く自身をコントロールできなくなり、最終的にアプリをアンインストールするしかなかった」と説明している。 試合中は鋼のメンタルを誇示し、試合後は常にニコヤカでスポーツマンシップを大切にしている陳夢。そんな30歳の大ベテランにとっては、光と影が激しく交錯する一年となった。 構成●THE DIGEST編集部
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