「ミスチルの名曲」気づくと楽しいタイトルの意味。英語を学ぶことで楽曲の深い世界を味わえる
英国数や、理科に社会。学校で学んだことは、社会人になってからどのように役立つのでしょうか。『読んだら勉強したくなる東大生の学び方』を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、Mr.Childrenの楽曲を例に、学ぶことの意義についてお話しします。 【写真】『読んだら勉強したくなる東大生の学び方』(西岡壱誠)では、学ぶことの意義を各教科に分けて解説。 ■英語を学ぶと楽しめるミスチルの名曲 先日「米津玄師の名曲」教養あると楽しめる楽曲の背景」という記事を書かせていただきました。その記事でも紹介したとおり、教養があると楽しめる作品は数多く存在します。
「いい曲だなあ」と思って、よくよくその楽曲のタイトルや歌詞について考えてみると、違う解釈ができることに気がつく……なんて曲も存在します。 今回は、英語のタイトルを解釈することで見えてくる、ディープな邦楽の話をしたいと思います。 さて、みなさんはロックバンド「Mr.Children」はお好きですか? 僕も好きな曲が多いのですが、実はMr.Childrenが発表している楽曲の中には、英語の勉強をしているとより深く楽しめるものがあります。
例えば「SINGLES」という曲があります。2018年に発表されたアルバムの収録曲で、失恋を歌った曲なのですが、どこか違和感を覚えるポイントはありませんか? そもそも「single」って、「1つ」という意味ですよね。それなのに、「SINGLE『S』」という複数形のSがついています。「1つなの? 2つなの?」と思ってしまいますよね。 なぜこの楽曲のタイトルは、「SINGLES」なのでしょうか?
まずそもそも、英語には可算名詞と不可算名詞、つまり「数えることができて複数形になる名詞」と「数えることができなくて複数形にならない名詞」があります。 例えば、workは「仕事」という概念だから普通は数えられません。ですが、work「s」と複数形になる場合もあります。この場合は、「仕事」ではなく、「作品」という意味になります。そのため「複数の作品」のことを「works」と表現することがあるわけです。これは、高校の英語の授業でも説明される話で、受験英語でもひっかけ問題としてよく出題されます。