「トンネルの走行」なぜ怖い!? ドライバーの“視覚”が起こす「謎の現象」とは
トンネルを出入りする際に起こる「現象」にも注意が必要
またトンネルは、出る際の「ホワイトホール現象」にも注意が必要です。 ホワイトホール現象とは、暗いトンネルから急に外に出た際に、瞳孔の調整が追い付かず視界が白っぽくなってしまう現象のことをいいます。
同様にトンネルに入ったときも、瞳孔の調整が追い付かないため前が見えにくくなる「ブラックホール現象」が起こり、こちらも注意が必要です。 こうしたさまざまな現象に対し、対応策はないのでしょうか。 JAFでは、道幅が狭く感じるために自然とアクセルを緩め、速度が低下することに対し「意識的にアクセルペダルを踏みこむ必要はなく、周囲の状況に合わせて適切に対応することが必要です」といいます。 もちろんほかのクルマの流れに影響がなければ、無理をせずそのままの速度で走行しても良いでしょう。 また視覚吸引作用を避けるために、少し前方の白線を意識して、直進性を保つ運転を心がけるとともに、追従静止視界による危険をさけるため、こまめにスピードメーターを確認しつつ、車間距離を十分にとる必要があります。 このほか、ホワイトホール現象による後続車からの追突を避けるためにも、尾灯(テールランプ)はトンネルを出た後も少しの間点灯させておくことを推奨しています。 ※ ※ ※ 運転は、認知して判断し、そして操作するの繰り返しです。 そして最初の認知の8割は、視覚による情報といわれます。 目の錯覚を招きやすい状況を理解しておくことは、安心安全な運転にもつながります。トンネルを運転する際は、これらを思い出していっそうの安全運転を心がけましょう。
くるまのニュースライター 河馬 兎