サンリオが常設ミュージアム初開業へ 25年度、創業者ゆかりの山梨
山梨県甲斐市の保坂武市長は10日の市議会本会議で、ハローキティなどのキャラクターで知られるサンリオ(本社・東京都)が市内でミュージアムの開業を計画していることを明らかにした。同社によると、常設のミュージアムは全国で初めて。市は近く同社と協定を締結し、来年度中の開業を目指す。 サンリオの創業者で名誉会長の辻信太郎氏は甲府市の出身で、山梨県とゆかりが深い。保坂市長はこの日の市議会で「甲斐市の新たなランドマークとして、人口増加や地域経済の活性化への貢献に期待している」と述べた。 市によると、サンリオの進出が計画されているのは同市竜王新町の産業用地「市赤坂ソフトパーク」内の土地約1ヘクタールと、敷地内の木造2階建て建物2棟(延べ568平方メートル)。 市は昨年度、別の事業者からこの土地と建物を約3500万円で買い取り、今年10月から土地と建物を有効利用するため、貸付先を公募型プロポーザル方式で募集。サンリオのみが応募し、今月6日に同社が最優先交渉権者に決まった。 市議会での保坂市長の説明によると、同社からデジタル技術を活用したハローキティなど人気キャラクターの企画展示や、サンリオの歴史資料を展示するミュージアムなどとして活用する提案があった。 さらに同社は、甲府盆地と富士山が一望でき、中央道双葉スマートインターチェンジが近くにある立地を挙げて、集客を期待しているといい「世界中のハローキティファンとつながる拠点にしたい」との意向を示しているという。(米沢信義)
朝日新聞社