「僕自身、明治大の学生という感覚も(笑)」榎本達也GKコーチの充実したセカンドキャリア「今まで見てきていない世界を経験」
いつかチャンスがあったらJクラブのGKコーチに
引退後、FC東京の普及部コーチを務めながら、ブラインドサッカーの日本代表GKとして“現役復帰”するなど、新たな分野に挑んだ。こうした経験を通して、様々な気づきを得ることができた。明治大では、プロとはまた異なる環境のもと、たくさんの刺激を受けているという。 「僕は高校からプロの世界に進んだので、大学サッカーの雰囲気や環境をまったく知りませんでした。そういう意味では、今まで見てきていない世界を経験させてもらっているので、すごく新鮮です。監督の栗田(大輔)さんはもともとサラリーマンで、サッカー以外の視野も広く、いろいろな観点からチームをマネジメントしています。監督から多くのことを学んでいますし、僕自身、明治大の同じ学生のひとりという感覚もありますね(笑)」 大学サッカー界随一の練習量と密度を誇る明治大は、午前練習でよく知られている。いや、午前どころか、早朝6時から始まることもざら。 「大学のスケジュールによって多少変わりますが、早朝練習が基本ですね。僕は自宅のある埼玉から通っています。選手たちが朝早くから一生懸命に取り組んでいるので、こちらとしても同じくらいの熱量で向き合わないといけない。そうしないと選手たちも信頼してくれないでしょう。しっかり準備して練習に臨んでいます」 練習が終わると、選手たちは三々五々、大学の授業に行き、榎本GKコーチは現在の所属先である東京ヴェルディに向かう。そこで、試合映像をチェックしたり、トップチームの練習をサポートしている。 現役を退いたら、指導者の道に進みたい――。そう考え、日本サッカー協会の公認ライセンスも取得。子どもから大人まで、様々なカテゴリーの現場を経験しながら、充実したセカンドキャリアを送っている。 いつかチャンスがあったらJクラブのGKコーチに――。それが、指導者として思い描く榎本GKコーチの次なる目標だ。 取材・文●小室功(オフィス・プリマベーラ)
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