誕生日に報道陣から贈られた作務衣を手に笑顔を見せる札幌・ペトロヴィッチ監督

　Ｊ１北海道コンサドーレ札幌は１９日、アウェー・名古屋戦に臨む。１８日が６７歳の誕生日だったミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、選手から高級スニーカー、報道陣からは名前入りの作務衣（さむえ）を贈られるなど、祝福を受けた。６７歳初戦へ「これが日本で迎える１９回目の誕生日だが、今年が一番難しい誕生日ではある」。降格圏の１９位に沈む現状を踏まえ、そう口にしたが「我々はまだ可能性は残している。全力を尽くして最後の最後まで戦いたい」と意欲は十分。残り５試合の初戦を、まずは制しにいく。 　４月にホームで名古屋と戦った際は、１―１の後半４５分にカウンターから決勝点を奪われた。ペトロヴィッチ監督はその残像も踏まえ「名古屋のカウンターはＪ１で一番危険かもしれない」と警戒する。だが負けが許されない状況で、決して受け身にはならない。「カウンターに対してのリスクマネジメントはしながらも、しっかり攻撃は仕掛けたい。ただ守っているだけでは勝てない。リスクを負って勝ちに行った結果、９０分後に何が起こるか見てみたい」。攻めの姿勢を第一に打ち出し、２戦ぶり白星を狙う。 　前節５日のＧ大阪戦（１●２）後、選手には「残り５試合、全て勝つ勢いでいかないと難しい」とゲキを飛ばし、士気を高めてきた。残留圏の１７位・京都とは勝ち点９差という厳しい状況からの逆転へ、ミシャが今日の一戦に全力でタクトを振る。（砂田　秀人） 　Ｊ１札幌の守備の要がピッチに戻ってくる。９月１４日の東京Ｖ戦（０●２）で右太もも裏肉離れを発症し、前半１０分に退いたＤＦ高尾瑠（２７）が、名古屋戦のメンバーに入った。先発出場が濃厚。出場すれば、４試合ぶりとなる復帰戦へ「けがは軽かったのでもう問題ない。後ろからみんなが気持ちよくプレーできるようにやりたい」。バランスを取りつつ、最大限の力を発揮していく。 　高尾が欠場していた３試合は１勝１分け１敗と波に乗り切れず、降格圏から抜け出せていない。高尾は「少し押し込まれる形が多かった。もう少し、自分たちでボールを持つ時間を増やしたい」と攻撃の活性化をイメージした。残留を争う他クラブの勝敗も気になる状況にあるが「そこを考えても仕方ない。まずは自分たちが勝つだけ」。目の前の戦いに集中し、上との差を詰めにいく。